2009年 アクサレディスゴルフトーナメント

桃子、米ツアーへ向けて価値ある一勝

2009/08/09 18:20
この優勝で自信を深めた上田桃子。米ツアーでの初勝利にも一歩近づいた

「アクサレディスゴルフトーナメント」の最終日、上田桃子の逆転優勝は一瞬遠くに感じられた。通算10アンダーまで伸ばしながら、8番、9番で連続ボギー。首位と3打差がつくと同時に、9番で外した1.5mのパーパットのダメージが心配された。

上田は「試されているなと思った」と振り返る。帰国後、コーチの江連氏と話しをして「勝つ勝たないは別にして、何の為に日本に帰ってきて、何をやるのか。自分で満足出来るゴルフをして、またアメリカに帰るように」と言われた事が頭をよぎる。10番から再び気持ちを切り替えて、14番、15番の連続バーディ、勝負所の17番パー5では、グリーン奥からのアプローチを1mに寄せてバーディとし、通算11アンダーの首位タイへとスコアを伸ばした。

最終18番では、第2打を2.5mにつけながらも決めきれず、勝負は有村智恵李知姫との3つ巴のプレーオフにもつれ込んだ。そのプレーオフでは、「やらなくちゃいけないことをしっかりやろう」と焦ることなく集中した上田が、2ホール目のバーディで李知姫を振り切って、今季初勝利をもぎ取った。

米ツアーでは外国人キャディとの英語でのコミュニケーションに問題を抱えていたが、今週は07年に賞金女王のタイトルを獲得した清水重憲氏とのコンビ。「日本語が通じることでこんなにゴルフが楽しいんだなと、改めて言葉の重要性を感じた」と、上田は言う。それは、英語をもっと磨きたい、出来る限り米ツアーに出場しようという上田の決意を新たにした。

「今週は一回も焦らなかった」という上田は、「アメリカでは、自分にはっぱを掛けすぎていたのかも知れない」と、今回の勝利から学んだことがある。次週の「NEC軽井沢72」に出場後は再び米ツアーへと復帰するが、「落ち着きながらやるのが課題だったかも」と、米ツアーでの初勝利へ向けても、きっかけを掴めた一週間となったようだ。

2009年 アクサレディスゴルフトーナメント