遼、4度目の全英へ「準備は万全」
2012/07/19 11:01
日曜日から約3.5ラウンドの練習ラウンドをこなした石川遼は、大会前日の水曜日に18番を終えて仕上がりを問われると「万全です」と、きっぱりと言い切った。
「一番大事なのは風の中で自分のスイングができるかどうか。フォローでもアゲンストでも、スイングを変えていると自分のスイングが分からなくなってしまう」。風に惑わされてスイングに微調整を加えていると、結局は自分のスイングを見失ってしまう。「風が強い中での見えないわなですね」と、その危険性は認識済みだ。
今週は“距離感”をテーマに掲げる石川。それは、アイアンショットからパットまで、風や地面の固さによって、時には同じ距離を3番手変えて打たなくてはいけなくなるリンクスの難しさを表している。「練習ラウンドから多めにロングパットを練習しています。日本だとグリーンがあまり大きくなかったり、セカンドショットでピンをデットに狙えたりする。ここはどうしても、そういう攻めができない。ロングパットがたくさん残ることを想定して、パーオンして2パットというのを基準として考えないといけないです」。
先週からの雨の影響で、グリーンにピッチマークができるなど、これまでの「全英オープン」とは若干雰囲気は異なるが、水曜日の好天と強風は地面の乾きを早めそうだ。過去3度の挑戦で予選通過は1回だけの石川だが、今年はショットの幅が増え、リンクス攻略への手応えを感じている。
メジャーとはいえ、極端な意気込みも感じられない。「いかに自分のベストのプレーができるか。それを、どこの国に行ってもどのレベルの試合でも、考えてやれるようにしたいです」と石川は静かに語った。(英国リザムセントアンズ/今岡涼太)