遼、「足りないものはもう無くなってきた」
2012/07/01 17:19
日韓男子プロゴルフ対抗戦「ミリオンヤードカップ」の大会2日目、深堀圭一郎と組んだフォアボール戦でチーム唯一のポイントを獲得した石川遼は、最終日のシングルス戦は第3組で登場。日本ツアーで戦うチョ・ミンギュと対決した。
立ち上がりの1番でティショットを左ラフ、続く2打目も大きく左に曲げてボギーとした石川は、3番でバーディを奪われ2打差をつけられてしまう。その後、お互いボギーを1つずつプラスして迎えた9番(パー5)。石川のティショットは2オンを狙えるフェアウェイセンター、一方のミンギュは左ラフへ。石川の後方40ヤードほどにいたミンギュだったが、果敢に池越えの2オンを狙った。
しかし、この球はグリーン手前の池へと消え、打ち直した4打目も再び池に捕まってしまう。結局このホールをトリプルボギーとしたミンギュと、2オン2パットのバーディとした石川の差は、+2から―2へ。「後半は余裕を見ながらラウンドできて、無理に攻めることもなかった」と、2打のリードを得て折り返した石川は、その後も着実にリードを広げ、最終的には4打差をつけて勝利を飾った。
「内容的にはもう少しいけたと思うけど、自分に課されたやるべきことは目の前の相手に勝つことだった」と、当初の目的を果たして1ポイントを得た石川だが、チームの敗戦に表情は曇りがち。
それでも、2日目に雄たけびを上げたロングパットなど、忘れかけていた感覚がよみがえったのも事実。「この1~2年欠けていた部分、ほんの小さなピースなのか、それともそのピースが大きいのか分からないけど、足りないものはもう無くなってきた気はします。来週がすごく楽しみです」。勝負に敗れはしたものの、貴重な経験となった一週間を終えた。(長崎県長崎市/今岡涼太)