2012年 全米オープン

遼は3パット4回・・・15位からの急落で予選落ち

2012/06/16 13:20
ショートパットをことごとく外し、この日3パットボギーは4回。1打及ばず予選落ちを喫した石川遼

米国カリフォルニア州にあるオリンピッククラブで開催されている海外メジャー第2戦「全米オープン」2日目。1オーバー15位タイからスタートした石川遼は、1バーディ、5ボギー、2ダブルボギーの「78」(パー70設定)と8つ落とし、カットラインに1ストローク及ばずの通算9オーバー73位タイでフィニッシュ。上位争いの幕開けから一転、まさかの予選落ちで自身3度目の「全米オープン」を終えた。

こみ上げる怒りと悔しさを押し殺すように、「全体的には悪くなかった」と2日目のラウンドを振り返る石川。確かに、時々ドライバーを曲げることもあったが許容の範囲内で収まり、アイアンショットは引き続き好調。花道からグリーンに乗せる意識も初日から引き続きプレーに現われていた。しかし、唯一パッティングだけが別人のように乱れ、全体の歯車を大きく狂わせた。

「昨日からロングパットの距離感が合っていなかったので、あやしいな、とは思っていた」。その不安は的中し、スタートホールの1番を3m外しのボギー発進とすると、続く2番、3番といずれも約1mを決めきれず3パット。3連続ボギーで出端をくじかれる。さらに5番では80センチをカップ右に逸らし、3パットボギー。288ヤードの7番パー4では、ドライバーで1オンに成功させてバーディを奪うが、続く8番(パー3)ではティショットを木に当てるトラブルもありダブルボギー。前半を終えた時点で通算6オーバー、徐々にカットラインが背後に忍び寄る。

「どの順位で予選通過できるか分からなかったし、焦りはなかった。パットもいつかは良くなるだろう、と思っていた」しかし、その予測は甘く、グリーン上で苦しむ展開から抜け出せない。11番でも1mを外し、実にこの日4度目の3パットボギー。その後はパーセーブを続けて予選通過圏内に留まっていたが、最終18番では1.2mを外して4オン2パット、痛恨のダブルボギーフィニッシュ。最後の最後までパットが足かせとなり、38パットという数字がそのまま「78」に直結したといえるだろう。

「傾斜にカップが切ってあることが多かったけど、あれくらい(1m前後)のパットを外したのは全部自分のミス。これが自分の実力だと思う」と反省の言葉を続ける石川。しかし、打ちひしがれている時間はない。次週には、今回の米ツアー5連戦最後となる「トラベラーズ選手権」が控えている。「ショットの面では通用していると思う。パットを修正して、また来週も頑張りたい」。課題は明らか、あとは徹底して修正に励むのみ。試合での悔しさは、試合で晴らす。(カリフォルニア州サンフランシスコ/塚田達也)

2012年 全米オープン