2012年 ザ・メモリアルトーナメント

石川、攻守拮抗してパープレー

2012/06/01 12:28
キャディのアダムと相談しながらマネジメントを練る石川遼

「パッティングでバーディを獲っていく攻めを今週はしていかないといけない」。ジャック・ニクラスがホストを務める「ザ・メモリアルトーナメント」初日を終えた石川遼はそう語った。小さなグリーン周りにバンカーやラフが密集するミュアフィールドビレッジ。石川の言葉を意訳すれば、ただやみくもにピンを狙うのではなく安全な範囲を見定め、ミスしてもその数ヤードの円内に収まるようなショットを放って、そこからのパットでバーディを狙う。そういう意図で攻めるということだ。

初日、「日本とはフィールドの雰囲気とか、すべてが違う」と、緊張に襲われて10番はボギースタート。それでも11番ですぐに立て直すと、14番、15番(パー5)と連続バーディで通算1アンダーとスコアを伸ばす。

しかし、17番で3パット。折り返した後の2番でもファーストパットを2mオーバーさせて、返しを外してボギーとしてしまう。難しいピンポジションと、他の選手も口をそろえた“グリーンの速さ”に、石川のタッチがかみ合わない。

それでも、6番で左手前に切られたピンに対し、2打目をピンの右上、グリーンセンターに置いた石川は、下り4mのフックラインを沈めてバーディ奪取。「理想の攻め方ができた」と胸を張った。

結局この日は3バーディ3ボギーのイーブンパー。首位と6打差の35位タイに「思ったよりピンポジションが難しかったし、トップもそこまで伸びていない。パープレーはそんなに悪くない」と前を向いた石川。午前スタートの2日目にどこまでスコアを伸ばせるかが、勝負のポイントとなってくる。「ワクワクする。お前はどこまで打てるんだと、難題を出されている感じ」と、石川のアドレナリンも湧いている。(オハイオ州ダブリン/今岡涼太)

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