遼、勢いに乗れず無念の予選落ち
米フロリダ州のイニスブルックリゾートで開催中の「トランジションズ選手権」2日目。石川遼は「72」とスコアをひとつ落とし、通算3オーバーの107位タイで決勝ラウンド進出を逃した。
2オーバーの109位タイからの挽回を狙った石川の第2ラウンドは、良い流れと悪い流れが終始入り混じる18ホールとなった。インコースからスタートすると、14番(パー5)で2オンに成功し最初のバーディを奪うが、16番ではティショットを3番ウッドで右の池に打ち込んでしまいボギー。ショットとパットがかみ合わず、なかなか浮上のきっかけをつかめない。
後半も出だしの1番でグリーン手前のバンカーからの第3打を2メートルにつけてバーディとしたものの、2番、4番でいずれも1.5メートルのパーパットを外してしまいボギー。5番(パー5)でこの日3つめのバーディを決めたが、最終9番もティショットを右サイドのフェアウェイバンカーに入れたのをきっかけに、ボギーフィニッシュとしてしまった。
前週の「プエルトリコオープン」では、ツアー自己最高位の単独2位に入ったものの、ショットの調子に苦しみ、今週の練習時間もその精度を上げるために多く費やした。「ショットの感触は断然こっちのほうが良かった。自分としては今週のほうがいいところにいてもおかしくないゴルフ。先週の2位が不思議なくらい」。
しかし最後まで頭を悩ませたのが、海を隔てたコースのコンディションの違い。パッティングは後半もショートするシーンが目立ち、またピンを狙うアイアンショットも「この2日間を通して平均で3~4ヤード合っていなかった。なかなかペースをつかめなかった」と言う。「日曜日が終わって、いろんな調整をして、木曜日にあわせていく作業を毎週やるのは難しい。それができなかった」。
次週はベイヒルC&ロッジで行われる「アーノルド・パーマーインビテーショナル」に4年連続の出場を果たす。自身にとってマスターズ前の最後の試合。「来週も難しく、アメリカの象徴といえるようなコースだと思う。しっかりと準備をして良い結果を残したい」。二十歳で迎える夢舞台まで残り3週間を切った。上り調子でオーガスタに向かうためにも、無駄にする時間はない。(フロリダ州タンパ/桂川洋一)