遼、3度の練習で最終調整は万全
米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」に4年連続4度目の出場を果たす石川遼。大会前日のプロアマ戦はメンバーに入らなかったため、練習だけを行う最終調整となった。
9時ごろにはドライビングレンジに姿を現した石川は、約1時間30分練習を行うと一旦クラブハウスに引き上げた。その直後に雨が降り出し、石川は良いタイミングで休憩に入ることができた。
昼すぎには小雨となり、13時30分ごろ再び練習場へ。今度はロングアイアン、フェアウェイウッドを中心に練習を繰り返すが、アドレスがしっくりとこないようで、何度も仕切り直す場面が見られた。
そして15時にはパッティンググリーンに移動し、この日の締めの練習かと思われたが、しばらくすると「やっぱりもう少し打ちたい」と、この日3度目の練習場へ移動を始めた。池田勇太、今田竜二と日本人選手2人しかいない練習場の右端に立った石川は、左ひざが左側に流れないようにチェックしながら練習を繰り返す。
この日練習場にいた時間はおよそ5時間。「何球打ったかは覚えていません。1000球打っても10球しか練習にならないこともあるし、100球打っても90球練習になることもあるので。今日はそういう意味で質の高い練習ができたと思います。本当はコースをラウンドできたほうが良いのかもしれませんが、それを補うだけの練習はできました」と胸を張る。
大会初日、石川は午前スタートの最終組として8時40分に1番ティに立つ。同組には少し年上だが、同年代としてアマチュア時代に欧州ツアーで優勝経験を持つダニー・リー(ニュージーランド)がいる。日本の試合にダニーが参戦したときも同組でラウンドしたが、石川としては意識しないではいられない。
そのダニーは米ツアーへ早々に挑戦を始めたが、成績を残せず2部ツアーで戦い、ついにレギュラーツアーへ這い上がってきた。「ダニーはこっちで揉まれてきたので、一緒にラウンドするのが楽しみです」。石川としては、年齢も上で先に米ツアーに挑戦しているダニーの胸を借りるつもりで予選ラウンドに挑む。(ロサンゼルス/本橋英治)