遼、居残り練習で準備万端 トップタイで最終日へ
東京都の東京よみうりカントリークラブで開催中の国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は3日(土)、悪天候によるコースコンディション不良のため大会3日目の競技が中止となり、54ホールの短縮競技となった。石川遼は第2ラウンドを終えて通算5アンダー。首位タイのまま4日(日)に行われる最終日を迎える。
谷口徹、J.B.パク(韓国)とともに最終組でプレーする予定だった3日目。石川はラウンドのキャンセルが決まると「朝からずっと天気が悪いのは分かっていた。想定の中にあった。これが選手全員に与えられた条件」と気持ちを切り替えた。
最終日最終組でのプレーは10月の「キヤノンオープン」に続き今季2度目となる。過去18回のうちでは7度優勝。また、最終日を首位(タイを含む)からティオフした過去12回のうち優勝は6回という数字が残っている。
しかし2007年大会はブレンダン・ジョーンズが、そして昨年は谷口徹が最終日にコースレコードの「61」をたたき出すなど、同大会はビッグスコアが生まれる可能性も十分。明日4日(日)の最終日は、天候が回復する見込み。それでも連日の雨水を十分に含んだグリーンは、選手たちのピンをデッドに狙うアグレッシブな攻めを歓迎することだろう。それだけに「54ホールになったことで、たくさんの選手にチャンスがある」と油断は無い。「この大会にはスコアを伸ばせる選手が揃っている。ひとつ、ふたつのミスで焦って気持ちを切らさないように粘り強くプレーしたい」と話した。
雨の上がった午後には1時前から2時間のショット練習を行い、約30分間パッティンググリーンでボールを転がした。「スコアはどうなるか分からないけれど、感触としては昨日よりもいい」。この日も全選手中最後までコースに居残った石川。「今まで(通算)9勝してきたけれど、勝利を重ねるたびに優勝争いに加わったときの勝ちたい気持ちが強くなっている。明日のバックナインがポイント。そのときが一番優勝したい気持ちが強いと思う」。心身ともに、満を持して2011年の日本ツアー最終ラウンドを戦う。(東京都稲城市/桂川洋一)