石川遼、全ホールパーで12位タイに浮上
1年ぶりの大会制覇のために「1つでもスコアを伸ばしたい」と話していた石川遼が、「コカ・コーラ東海クラシック」の大会3日目を迎えたが、石川の意図とは異なりバーディチャンスを迎えることができずにパーを積み重ねた。
1番はティショットでフェアウェイを捉えると、2打目はピンの右下6mにつけてバーディチャンスを迎えた。しかし、上りのパットを打ち切れず60センチショート。続く2番パー5は3日連続でティショットを左サイドの崖下に打ち込む。しかし2打目を確実にフェアウェイに出して難を逃れた。
その後もティショットは不安定ながらパーを続けると、7番パー5では右サイドの深いラフから2打目が100ヤードしか進まずピンチに。それでも残り40ヤードのバンカーショットでピン1mに寄せてパー。そのまま後半まで進む。
そして、この日最大のピンチは16番パー3。左サイドが崖になっているため、落とせばボギーもしくはダブルボギーも考えられる名物ホールで、ティショットをその崖下に落としてしまった。しかし、9番アイアンで強めに打った2打目は斜面を駆け上がると、ピンをかすめて奥のカラーに止まった。そして残り5mをパットでねじ込み、思わず両手を挙げて自らスーパーパーセーブを称えた。
「あの状況でパーが取れるとは思いませんでした。9番アイアンで強めに打ったのですが、ボールがディボット跡にあった分、クリーンに打つことはできました。自分のイメージではもっと上でワンバウンドさせたかったけど、低く出たのでどうなるかわかりませんでした。当たって砕けろ的な気持ちでしたが、パーセーブできて本当にラッキーです」と心境を語る。
17番、18番の上がり2ホールも1m程度のパーパットを無難に沈めた石川は、プロ入り後初めての18ホールパープレーで3日目を終えた。「ボギーがないというのは良いことですが、毎日4バーディ以上を目標にしていますので少し残念です。16番でパーセーブしたら谷口(徹)さんから『下に落としてパーを獲ったの初めて見たよ』って言われました。本当は今日差を詰めるつもりでしたが、あと1日三好を熱くしたいです」と、最終日のチャージを誓った。(愛知県みよし市/本橋英治)