遼、10代最後のメジャーは通算17オーバーで予選落ち
米ジョージア州のアトランタ アスレチッククラブで開催中の海外メジャー今季最終戦「全米プロゴルフ選手権」。初日に「85」の大たたきで15オーバーの155位タイに沈んだ石川遼は2日目、3バーディ、5ボギーの「72」で回り通算17オーバーで、同大会は2年連続で決勝ラウンド進出を逃した。
屈辱の最下位からのスタートとなった第2ラウンド。「難しい精神状態だったが、メジャーの舞台に立てているわけだし、一緒にプレーしている二人が良いプレーをしていたので、せめて今日だけでも、という気持ちで一打、一打に集中した」という石川は、1番でいきなり第1打、第2打をともにバンカーに入れてボギーを先行。しかし5番(パー5)で今大会初のバーディとすると、7番(パー3)でティショットをピン左手前2メートルにつけて2つめを奪い意地を見せた。
だが8、9番は2メートル前後のパーパットを外して連続ボギー。後半も14番でグリーン右下の花道からチップインバーディを奪ったが、続く15番から2連続ボギーで再び後退してホールアウト。「簡単にリカバリーさせてもらえるのはメジャーではない」と、難度の高いセッティングの前に自分のゴルフを展開させてもらえず、視線を落とした。
前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では優勝争いを演じながらも、9月に20歳になる石川の10代最後のメジャーは厳しい結果に。だが2週間のうちに、これまでにないほど大きな手応えも失望も味わった。「こういう結果で言うのもなんですが、こっちの地にも慣れてきた。自然体でプレーできるようになっている。世界の選手たちに追いついていけている感じもする。でもそれは自分が良い時の話。乱れると取り戻せないのが、安定感が無くて未熟なところ」と、今季最後の米国での戦いを終え収穫と課題を口にする。
最高峰のレベルで「同じ精神状態を2週続けるのは難しい」と、体力面以上に、メンタル面をどう保つか。日本国内で味わうよりも厳しい長距離移動や、それぞれの環境の違いにどう馴染むか。今後は「(調子の)波が少ない選手がトップにいる。そこに関しては練習しかない。何十球も同じ球を打てるように」と引き続き厳しい練習を積むのとともに、調整方法も模索していく。
帰国後、次週の「関西オープンゴルフ選手権競技」は欠場。数日間は休養に充て、翌週25日開幕の「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」から国内ツアーに復帰する予定。シーズンが本格化する日本ツアーで再び大暴れする。(米ジョージア州ジョンズクリーク/桂川洋一)