遼、3度目の全英開幕。4オーバーと出遅れも後半に耐える
今季の海外メジャー第3戦「全英オープン」が14日(木)、イングランドのロイヤルセントジョージズGCで開幕。3年連続の出場となる石川遼は3バーディ、5ボギー、1ダブルボギーの「74」でまわり4オーバーでスタートした。
出遅れは痛い。しかし石川は価値のあるオーバーパーで初日を終えた。強風の吹いた午前にスタート。前半2番から2連続ボギーをたたくと、6番(パー3)でティショットを右のバンカーに入れて3つめのボギーと、序盤から苦しい展開を強いられた。
さらに続く7番(パー5)ではドライバーでの第1打を右に曲げると、警戒していたポットバンカーへ入れてしまう。落ちた場所が前方のアゴに近く、2打目はフェアウェイに出すだけ。すると続く第3打、今度は0番アイアンでのショットが右に抜け、またしてもバンカーにはまってしまう。このスコアを伸ばしたいパー5で結局、痛恨のダブルボギー。スコアを5オーバーとし、この時点で同組のルーク・ドナルド(イングランド)に6打差、セルヒオ・ガルシア(スペイン)に4打差をつけられてしまった。
だが石川は難関ホールの待ち受ける後半に粘りを見せた。「5オーバーを日曜日までキープできたら、上位にいられると思った。初日の前半で全英オープンを終わらせたくなかった」と冷静さを取り戻し、6オーバーとした直後の10番でフェアウェイからピン手前1.5メートルにつけて初のバーディを奪う。11番でボギーとしても、続く12番で再び取り返す。14番(パー5)では、第2打をグリーン左手前まで運び、アプローチでピンそばへ。この日3度目のバーディパットを沈めた。
難関ホールが続く上がり4ホールも、しのいでパーを並べ、なんとか4オーバーでホールアウト。18ホールでバンカーに入れたのが計5回と、特にアイアンショットが不調で、右に飛び出すボールを最後まで修正できなかったという。しかし「アプローチとパターが良かった」と本場リンクスの攻略へ最も欠くことのできない部分が冴え、土俵際で我慢した。
2日目は、まず予選通過を目指す位置からのスタートとなる。「アイアンショットの距離感が大事になってくる。今日以上のスイングをできるようにしたい」と切り替え、練習場へ向かった。最初の関門突破へ向け、明日も再び耐えることができるか。【イングランド・サンドウィッチ/桂川洋一】