遼、2イーグルで逆転優勝に弾み!!
国内男子ツアー「~全英への道~ミズノオープン」の大会3日目を、首位と6打差の通算2アンダー19位タイで迎えた石川遼は、決勝2ラウンドを使って首位に追いつく意気込みでスタートした。
1番のティショットこそフェアウェイの左サイドのバンカーを駆け上がりラフに入れたが、2打目はピンの左20センチにぴたりとつけてバーディ発進。3番パー5はフェアウェイから放った2打目の2番アイアンがヒットせずに、グリーン手前の深いラフに捕まりバーディを奪えなかった。
4番でピン上4mのバーディパットを沈め、その後もバーディチャンスにつけるがなかなかバーディを奪えなかった。前半最後の9番でこの日3つ目のバーディを奪い、良い流れで後半に入ったが、10番で1m弱のパーパットを外してしまった。「なんか気が抜けちゃって」とこぼす石川は、「メジャーでもそんな気持ちでやっているの?」とキャディの加藤氏に言われて我に返った。「こんなことではダメだと思いました」と再び気合を入れ直す。
そして迎えた13番、フェアウェイから残り139ヤードをピッチングウェッジで放った石川は、打った瞬間肩をすくめた。「2段グリーンのすぐ下にピンが切ってあるので、上にはつけたくないので、ピンの手前3ヤードを狙いました」というボールは、ピン左奥3ヤードに落ちると、傾斜を下ってそのままカップに消えた。がっくりしていた石川だが、グリーンを囲む大ギャラリーの歓声でボールが入ってことを確信し、その場で飛び上がって喜びを表現した。
その後4ホールはパーが続き、最終18番パー5はティショットをフェアウェイに運ぶと、残り246ヤードで3番アイアンを選んでピン右奥4mに2オンさせた。打つ前にクラブ選択で悩んだが「あの距離で向かい風だったので、普段なら2番アイアンなのですが、直感で3番がいいと思い持ち替えました」。スーパーショットでギャラリーの期待に応えた石川は、このイーグルパットも沈めて2つ目のイーグル。これで通算8アンダーまでスコアを伸ばして、首位と2打差で最終日を迎えることになった。
「昨日のラウンド後の練習と、今朝の練習でショットの調子が良かったので、それがラウンドで上手く出せました。明日のラウンドもこれからスタートまでの準備次第で決まってくるので、しっかりと調整したいです」と、調子の良さから自信を持ってプレーしている。この日のようなゴルフができれば、今季初優勝の可能性は極めて高くなりそうだ。【岡山県笠岡市/本橋英治】