2011年 全米オープン

「攻めた結果だけど、技術が無かった」遼、48位タイへ後退

2011/06/19 10:59
少しずつ成長は続けている。問題はそのスピードだ

米国メリーランド州コングレッショナルCCで開催されている「全米オープン」3日目、石川遼は上がり4ホールを1バーディ3ボギーとするなど終盤に崩れ、この日は2バーディ5ボギーの「74」、通算5オーバーへとスコアを落とした。それでも、ホールアウト後の石川の表情に見えたのは疲労の色だけではなかった。

序盤は2番、3番、4番と1パットのパーでしのぐ。6番パー5で2mを沈めてバーディ奪取。続く7番(パー3)では、2段グリーンの上につけるとファーストパットがピンを3mオーバーしたが、返しのパットを沈めてガッツポーズ。パットの不安を払拭(ふっしょく)させるプレーを見せる。

しかし、その良い流れを止めたのは9番(パー5)。昨日に続き、この日もティグラウンドが72ヤード前に出され、距離は556ヤード。ドライバーで会心のティショットを見せた石川の残りは230ヤードとなり、注文通りグリーンを狙うショットに挑んだ。しかし、3Iでつま先下がりのライからドローをかけようとしたショットは、大きく左へ曲がって林の中へ打ち込んでしまった。

崖下から見事なリカバリーショットを見せたものの、グリーン奥からのアプローチをミスしてボギーとすると、続く10番(パー3)でも、悪い流れを引きずってしまい3パットの連続ボギー。15番、17番でも1m強のパーパットを外し、「あの3つのパットが残念でした」と唇を噛んだ。

今年のマスターズ、そして昨年のペブルビーチでの全米オープンでも3日目にスコアを落とした石川だが、「オーガスタでは3日目に攻められなかったことを自覚しているけど、今日は攻めることはできました。攻めた結果だけど、技術が無かった」と自己分析。9番の第2打を引き合いに出し、「前下がり(つま先さがり)からドローを打つのは、ミドルアイアンならコントロールできたと思うけど、ロングアイアンの技術が無かった」と振り返った。

「ティショットを曲げたときにパーセーブできないのが僕のウィークポイント」という石川だが、この日の17番ではラフに曲げたあとFWに出して、残り100ヤード程の3打目をピンそば1mにつけることまではできた。「もうちょっとだと思います。初日のリベンジを2日目にできたように、今日のリベンジを明日できるようにしたい」と、きっぱりと言い切った。

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