2011年 WGC キャデラック選手権

石川遼は19位タイ。「日本を盛り上げたい」

2011/03/12 12:11
2日目に順位を落したが、日本のためにもと奮起する石川遼(Mike Ehrmann/Getty Images)

フロリダ州ドラールゴルフリゾート&スパで行われている今季のWGC(世界ゴルフ選手権)第2戦「WGC キャデラック選手権」は2日目の11日、日没サスペンデッドとなった前日(10日)、第1ラウンドの未消化分と第2ラウンドを行った。石川遼はこの日に持ち越しとなった6ホールで2バーディを奪い「65」として7アンダーの単独2位で第1ラウンドを終えたが、第2ラウンドは2バーディ、4ボギー、1ダブルボギーの「76」で通算3アンダーの19位タイに後退した。

午前8時30分に開始された前日の未消化分ホール。石川は15、17番でバーディを奪い、7アンダーの単独2位。首位のハンター・メイハンに1打差という絶好の位置で第1ラウンドを終えた。

しかし第2ラウンドではこのコース特有の強い風が吹き、警戒していた難しいコンディションに。5番ウッドに代えて、低弾道を打ち出す0番アイアンをキャディバッグに入れた。しかし前半インで12番から2連続ボギーとすると、15番ではティショットをグリーン手前のバンカーに。2打目でもグリーンに乗らず結局ダブルボギーとしてしまう。

「最後の9ホールでひとつでも伸ばせれば良かった」という後半アウトも、2番で14メートルを沈め、ガッツポーズを作ったが結局「37」とスコアを落とし、首位とは6打差に広がった。

それでもタレントぞろいの大会で「このトーナメントに予選カットがあれば、通過できた。そこは評価したい」と、2日間トータルのスコアには自ら及第点。「まだまだトップ5に入れる順位」と顔を上げた。

日本国内の大震災。現地時間の早朝にパソコンをひらくと、インターネットのニュースが目に飛び込んできた。メールで家族の無事を知ったが「かなり驚きました。ものすごく心配。電話がつながらない状態なので。仙台に近いところや、仙台に住んでいらっしゃる方は大変だと思うので心配です」と笑顔はない。

日本を代表するゴルファーとして、ラウンド後は海外メディアの取材陣も殺到した。「家族が無事で一安心しましたけど、日本のすべてを巻き込む大きな事態になっている。一人の日本人として不安に思います。国内のスポーツ大会は中断や中止になったと聞いています。海外で活躍するゴルフの選手として、スポーツの力で盛り上げられたらいいと、そう切り替えてやるしかない」。まずは自身がやれるべきことに全力を尽くす。

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