「キョンテと圧倒的な差」遼、アプローチを猛練習
練習ラウンドに割り当てられた、「ブリヂストンオープン」開幕前日の20日(水)。雨が降りしきる中、石川遼は13時30分からアウトコース9ホールをラウンド。グリーン上ではほとんどパットを行わず、主にグリーン周りのラフや花道からのアプローチに時間を費やした。
「コースに対しての不安は無い」という石川。ラウンド中、常に頭の中にあったのは、先週の「日本オープン」最終日に同伴したキム・キョンテ(韓国)と、自分自身とのアプローチの差だという。「自分でも分かるような、圧倒的なアプローチの差があった。“何が違うんだろう”と考えて、今日はアプローチを中心に練習した」。
「日本オープン」を制したキョンテと自らのプレーを見つめ直し、「グリーンを外すとボギーになる。連続バーディが来ても、ボギーで流れを止めてしまう」と、自身の弱点を分析。その課題克服のカギに挙げるのが、グリーン周りのアプローチだ。最近は得意とするロブショットのボールが高く上がり切らず、ピンをオーバーする場面が目立っていた。元々は右肩を下げ気味にしていたアドレスが、徐々に水平になっていたことに着目。「右肩を1センチ下げるイメージ」と以前の意識に戻すことで、「ボールが上がるようになった」と、早くも改善の効果を実感していた。
また、今大会終了後には来月開催される世界ゴルフ選手権「WGC HSBCチャンピオンズ」(中国・11月4~7日)の出場資格が確定する。現在賞金ランク3位の石川が資格を得るには、約340万円差で追う藤田寛之を抜き、同2位以上に浮上しなくてはならない。大会には、憧れのタイガー・ウッズも出場。「タイガーと同じ舞台に立てることは大きなチャンス。HSBCに出られるように、とは思っている」と、モチベーションを上げる要素の1つになっているようだ。