遼、素振りの成果で8バーディの猛チャージ!
福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開催されている、国内男子ツアー「VanaH杯KBCオーガスタ」で初日に5アンダーをマークした石川遼。2日目は12時30分に1番ホールからスタートをきった。石川がスタートする頃、急に日差しが強くなり汗を拭いながらのラウンドとなったが、暑さに負けることは無かった。
1番、2番とバーディチャンスにつけながらもパッティングが決まらずパー。さらに3番から7番もピンチは1度もなく、惜しいパットが決まらず我慢のラウンドとなった。「ショットが良くて、パッティングが決まらなかったけど、いつかは入ると信じて耐えていました」。我慢の展開だったと話す石川は、8番パー3でティショットをピン横2mにつけて1つ目のバーディを奪った。
すると、続く9番パー5は2オンに成功し、カップまで4m。惜しくもイーグルパットは外れたが、難なくバーディ。さらに10番、11番と4連続バーディを奪う。その後も13番パー5では2オンこそできなかったが、残り30ヤードのアプローチを1.5mに寄せてバーディ。14番では2打目でカップに20センチに乗せ、15番5mのパットを決めて3連続バーディとした。
この勢いで16番、17番パー3もバーディを狙ったが、パッティングが惜しくも決まらず最終ホールへ。ティショットは141名の参戦選手中もっとも飛ばし、318ヤードを記録。残り215ヤードの2打目は3番アイアンを選択したが、グリーン右サイドのカラーに止まった。そして、およそ20ヤードのアプローチを1mに寄せてバーディフィニッシュ。
2日間で14個のバーディを積み重ねているが、その要因を「素振り」だという。「先週は1日に200から300回素振りをしていました。以前は積極的にやっていましたが、海外の選手のスイングを見て、軸のブレないスイングを作るためには素振りが必要だと思ったので、久しぶりに本腰を入れて素振りをしました」。素振りだとヘッドスピードが2ぐらい速まるという石川は、体に錯覚を覚えさせて、実際のスイング時も素振りのときの速さを実現させるよう努力している。
「首位で予選を通過するのは、今年初めて。3日目を終えて、優勝争いができるように頑張りますし、そうなることが今から楽しみです」。今季1勝を挙げている石川だが、その勝利は最終日に優勝争いの圏外と思われる位置からの大逆転。予選から上位で戦えていることに喜びを感じている。