遼、15位タイにも笑顔「収穫があった一週間」
「日本ゴルフツアー選手権シティ杯宍戸」最終日、石川遼は早朝の6時15分に、前日日没サスペンデッドとなった第3ラウンドの残りを再開する為に、15番ホールの第2打地点に居た。
最終組で逃げる宮本勝昌に少しでも追いつきたい。この15番パー5でバーディを奪った石川だったが、16番では宮本が7mを沈めてバーディ。迎えた17番、石川のティショットは右ラフに掴まったが、「刻んだらバーディは獲れないと思った」と、攻めの姿勢を貫く。ピンまで190ヤード、「短いクラブの方がミート率が高くなって逆に飛んでくれるんじゃないかと思った」という5Iで放ったショットは、グリーン手前の池へと消えた。
このホールをダブルボギーとすると、最終18番もボギーフィニッシュ。第3ラウンドを「75」で終えた石川は通算2オーバーの8位タイへと後退。しかし、すぐに開始された最終ラウンドでは、2番パー5でピンの左からチップインイーグルを沈めてド派手なガッツポーズ。6番パー5でもバーディを奪い、一時は通算1アンダーへとスコアを伸ばした。
しかし、4日間でアンダーパーが僅かに3人という厳しいメジャーセッティングは一筋縄では攻略出来ない。8番以降は2バーディ、5ボギー、1ダブルボギーとスコアを落とし、終わって見ればこの日「73」、通算4オーバーの15位タイで4日間の戦いを終えることとなった。
「内容的にはスコアを伸ばせず残念だったけど、この一週間では大きな収穫が沢山あった」と振り返る石川。先月の日本プロでは予選落ちを喫したが、「その時に比べると、今週は自分のプレーをすることが出来た」と、自らのプレーに及第点を与える。パッティングが良くなった事と、悪いショットがあってもスイングの悪い癖が出ていなかったことを、その理由に挙げた。
石川は次週から渡米して、2週間後には初出場となる「全米オープン」へと参戦する。「良い結果を残そうと意気込んでいけるような技術も無いし、経験も足りない」と冷静に足元を見つめる石川だが、日々の成長を目指す過程に変わりはない。「全体的に良くなって来ているので、アメリカに行ってさらに良くして、(帰国後の)ミズノオープンへ臨みたいです」と、真摯に話した。