2010年 ザ・ロイヤルトロフィ

遼、「負けた2日間を忘れたくない」

2010/01/10 21:02
年頭から味わった圧倒的な悔しさは、今年1年の大きなエネルギーとなることだろう

タイでも異常気象という、うだるような暑さの中、汗をぬぐいながらの苦しい戦いが続く。石川を追いかける大勢のギャラリーの足取りも重く、口数は少なくなる。浮島グリーンの8番パー3、石川のティショットはグリーンよりも遥かに右に出て、そのまま池にぽちゃりと落ちる。ギャラリーのため息が、波紋のようにこだました。

「ザ・ロイヤルトロフィ」最終日、石川はシングルスで世界ランク56位のピーター・ハンソンとマッチアップ。4番で長いバーディパットを沈められて1ダウンとすると、7番、そして池に入れた8番も獲られてしまい3ダウン。

「このバーディパットを決めたい。ここでベタピンにつけたいという考え方になって、練習どおりのスイングが出来なくなってしまう」。日本では馴染みの薄いマッチプレー。熟練した欧州選抜の選手とは対照的に、敵を目前にして余計な力が入ってしまう。

11番では昨日に続いて、ドライバーを左に曲げて池ポチャ。「練習どおりのスイングをすれば真っ直ぐ行くのに、他に真っ直ぐ行くスイングがあるんじゃないかと思ってしまう。練習を信じきれないのは、練習が足りないのだと思う」。隙の無いプレーを続けるハンソンを前に、自分の未熟さが悔しかった。

4ダウンで迎えた14番パー3で、ピン左下15mにつけた石川に対し、ハンソンは左3mにぴたり。このバーディパットを決められて、5&4であっけなく敗れ去った。

「心技体すべてで課題が見つかりました。欧州選抜は全体的に精神面がタフ。特に厳しい状況でも、可能性がある限りカップを目指してくる。本当にまだまだだと思いました」。年頭から、世界のレベルを見せ付けられた。

しかし、それだけで終わらないのが石川だ。「プロになってから、ずっと良い事が続いているような感じだけど、昨日今日は自分より遥かにレベルの高い選手に叩きのめされた。悔しいけれど、こういった日を大事にしてこれからに生かしていきたい」。むしろ、石川の顔からは、喜びが溢れんばかりだ。

2010年 ザ・ロイヤルトロフィ