石川遼、広いフェアウェイに助けられ4アンダー8位タイスタート
国内男子ツアー「カシオワールドオープン」が開幕し、この試合で優勝争いに加わり、史上最年少での賞金王に限りなく近づきたい石川遼は、10番パー5からスタート。その初球のティショットは広いフェアウェイに収まらず、左サイドのバンカーへ。このホールでバーディを奪えなかった石川は、12番ではティショットを左サイドの崖下に落とし、ボギーが先行してしまった。
周囲がスコアを伸ばす中、なかなかスコアを伸ばせない石川だが、15番で115ヤードの2打目をアプローチウェッジで3mにつけてバーディ。前半はドライバーショットが安定せず耐えるゴルフでイーブンパーとなった。
後半に入るまでのインターバルはおよそ15分。この間、石川は一人でロッカールーム内にこもっていたという。「ロッカーの端っこの椅子に座ってヤーデージブックを見ていました。このところ5から6ラウンドくらい、上手くいかないことが多かったので、今日も上手く行かないのかな・・・とそんなことを考えていました」とそのときの心境を振り返る。
しかし、後半の石川はアグレッシブなプレーが奏功し、しっかりとスコアを伸ばしてきた。400ヤードあるが、打ち下ろしのため距離の短く感じる1番パー4は、ティショットをフェアウェイバンカーに入れながらも、2打目でピン1mにピタリと寄せてバーディ。3番はピンに10mの距離から3パットでボギーを叩いたが、6番から3連続バーディを奪う。
6番では3mのパットを決め、7番パー5ではピンの左上4mから、微妙に右に切れる下りのラインを読みきると、8番パー3では、グリーンの右サイドに切られたピンに対して、狭い幅2.5mに1オンしバーディを奪った。この時点では、前半の不安そうな表情とは別人のように自信に満ちた笑顔も飛び出した。
ラウンド後は練習場に向かい、ドライバーショットを繰り返し打ち込んだ石川。「ラウンド中に、こうすれば良いんだという感触があったので、すぐに確認してきました。自分の思ったことは間違っていないということが確認できました。今日の後半は明日に繋がるラウンドになったし、練習も明日に繋がります」と意欲的だ。
この日の石川はドライバーでのティショットでフェアウェイを捉えたのが半分の7回。崖下に打ってしまったのは悔やまれるが、それ以外はラフに捕まっても何とかスコアメイクをしていた。広いコースに助けられたのは石川自身も認めている。この日の反省点を修正して、2日目にはどのようなゴルフを見せてくれるのだろうか。