遼、開き直って22位タイ!賞金王へ一歩リード!
国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」を3日間で1アンダーの20位タイと今ひとつ伸ばしきれない状態が続いた石川遼。最終日はトップから3番目の8時20分スタートと早かったため、グリーンの状態が良いうちにスコアを伸ばしたかったが、この日もボギーが先行してしまう。
4番パー5で2打目がグリーン手前のバンカーに捕まるが、これがバンカーの縁で目玉状態。脱出に成功はしたが、グリーンには届かずボギーとなった。続く5番で2打目をピンの右横1mに乗せてバーディを奪うが、6番パー3ではティショットを右の斜面に落としてボギー。さらに7番でバーディを奪うが、8番、9番で連続ボギーを叩き、一向に順位を上げることができない。
ところが後半は13番、そして17番でバーディを奪い通算1アンダー。この日もイーブンパーでラウンドし、22位タイに終わった。この日もドライバー、アイアンショットともに方向性が不安定だった石川は何度もバンカーに捕まってしまった。「スタート前の練習は凄く良かった。今シーズンで一番だと思います。でもそれがコースで出来なくて悔しい」。前日も同じことを強調していた石川だが、改善は出来なかった。
それでもこの日の石川はリラックスした雰囲気を醸し出していた。「3日目のプレーで優勝争いに絡めないところまで落ちてしまったので、今日は開き直ってプレーしました」。笑顔こそ多くは見られなかったが、随所で表情を和らげたり、思い切り悔しそうな顔をしたりと、全身を使って気持ちを表現しながら、伸び伸びとラウンドしていたようにも見えた。
この試合で212万円を獲得した石川は、今季の総額を1億6,174万円まで加算。賞金争いで2位につける池田勇太に約700万円の差をつけた。「やっとここまで来たという感じです。賞金王が決まるのはこれからだと思いますし、多少自分が有利かなと思います。何万円差ではなく、どちらかが勝って、大きく差が開く展開になる気がします」。残り2試合、石川は最年少賞金王を目指して優勝争いに加わることを誓った。