遼「日本人選手としてこの大会で優勝争いしたい!」
国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」が開催される前日、石川遼はプロアマ戦に出場。この日はギャラリーが入場できるだけでなく、普段は規制されているカメラがOKという中でのラウンドで、石川の周りは携帯電話のカメラや、プロ顔負けの一眼レフカメラ、また、家庭用ムービーなどを構えたギャラリーが集結した。
「選手がスイングする間はカメラを下げてください」と、警備担当のスタッフが声をかけてもカメラのシャッター音は鳴り止まなかったが、石川は何も気にせずラウンドを続けた。
ラウンド後、記者会見に現れた石川は「体調は凄く良いです」と元気に語り始めた。連戦続きで、さらに前日はテレビマッチのために開催コースに隣接するトムワトソンコースでラウンドを行なった石川。疲れが溜まっていると思われるが「昨日はテレビマッチの後、練習しようか迷ったのですが、休んだほうが良いと思ったので、帰ってトレーニグをして1時間寝ました。その後は夕食を食べて、また寝ました。昨日で体調はリセットできました」と、周囲が心配するであろうことを自ら解説するように語った。
昨年は単独2位に終わった試合だが、石川自身は満足と課題が見つかった大会だった。世界の強豪が揃う大会で2位に入ったことでの納得と、今年掲げてきた「ミスを受け入れる」ことを考えさせられたのがこの大会だった。1打のミスを自分自身で受け入れられず、無理な攻めをして取り返そうとしたのが昨年の石川。しかし今年の石川は、ミスを受け入れる冷静なゴルフを覚え、今季これまでに4勝を果たしてきた。
今大会への意気込みは「優勝争いに加わりたいです。日本のツアーとして、日本人としてホームの試合だと思うし、これだけ歴史が長くて、日本人で4人しか優勝していないのはびっくりしました。優勝争いに日本人選手が入っていれば盛り上がるし、それが僕でありたいと思います」。予選ラウンドを招待選手のビジェイ・シン、大会連覇を狙いプラヤド・マークセンとラウンドする石川は、2人のゴルフを見すぎて変な影響を受けずに、自分のゴルフに徹することを誓った。