遼、優勝争いに加われず「100倍悔しい」
2009/11/01 16:46
首位と6打差とはいえ、最終日最終組から逆転での大会連覇を目指してティオフした「マイナビABCチャンピオンシップ」最終日の石川遼。しかし、1番のティショットから、練習場では無かった微妙なずれが、その球筋を狂わしていた。
ティショットを左バンカーに入れた石川の第2打は、グリーン手前のバンカーに落ちて目玉となってしまう。1打で出せずに、4打目でグリーンに載せると、この4mのボギーパットを沈めてガッツポーズ。しかし、続く2番でも再びティショットは左のラフへ。第2打をグリーン奥にこぼして、寄らず入らずの連続ボギーとしてしまう。
「1番からティショットが引っ掛かり気味だった」という石川。「(朝の)練習では昨日と同じ位良い感触で、楽しみにしていたけど、トップから体の開きが早くクラブがアウトサイドから入ってきていた」とスイングの狂いを分析する。本人は意識しなかったというが、「昨日より緊張や重圧があったのかも知れない」と、肩を落とした。
前半は3ボギー。362ヤードの7番パー4では1オンに成功してバーディを奪ったが、「たまたま、真っ直ぐ行っただけ」と笑顔は無い。「連覇を狙うというより、そういう気持ちにすらなれなかった。優勝出来なかったということより、優勝争いに加われなかったことが100倍悔しい」と唇をかみ締めた。
それでも、最終18番では残り195ヤードの第2打を5Iでピン下4mにつけてイーグルを奪う意地も見せた。「最後の2、3打が救ってくれた感じですね。またゼロからやり直しです。中国に行ってから練習して、試合を通して良くしていって、また日本での試合に繋げたい」と石川は言う。次週は中国開催のWGC。世界を舞台に、歩み続けるしかない。