遼、20位に浮上も「時すでに遅しですね」と苦笑
「ブリヂストンオープン」3日目を終えて、通算2アンダーの40位タイ。改良中のスイングが安定せず耐えるゴルフが続いていた石川遼だったが、最終日は「3日間の鬱憤を晴らすような、たくさんのバーディチャンスも作れたし、イーグルも獲れました」と、見違えるプレーを見せた。
出だしの10番からフェアウェイキープを続けるなど、ドライバーが好調。18番では2オン2パットのイーグルを奪うなど、前半から快調にスコアを伸ばす。ティショットが好調ならば自ずとスコアメイクにも余裕が生まれ、この日は6個のバーディを量産。5ストローク伸ばし、通算7アンダーの20位タイに浮上して4日間の戦いを終えた。
ドライバーが復調した理由を、「細かいところですが」と前置きした上で詳しく説明。「バックスイングから間(ま)を作ろうと思ってしまい、トップで手の位置が浅くなっていた。体を捻るように手を深く入れて打ってみたら、すごくタイミングが合いました」。ラウンド中はこの3日間に見られなかったような笑顔も多く、プレー内容の充実ぶりを感じさせた。
「時すでに遅し、という言葉がバッチリですね」と苦笑しながらも、「昨日のホールアウト後の練習からスイングが良くなっていたので、今日のラウンドが楽しみでした。たくさんのギャラリーの前で、今日みたいなプレーを1日でもお見せできて良かったです」と、笑顔で4日間を振り返った。
今週は池田勇太が優勝し、石川を抜いて賞金ランキングトップに浮上。約920万円差をつけられ、逆に追う立場となった。「池田さん、片山さんと比べたら安定感が違うし、雲泥の差。賞金王への自信があるかと言われたら無いですが、そういう立場にはいるので思い切りやろうとは思います」。次週は、ディフェンディングチャンピオン&ホストプロという立場で臨む「マイナビABCチャンピオンシップ」。ドライバーショットに確かな手ごたえを掴み、大会連覇に向けて意気揚々と乗り込む。