2009年 VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント

石川遼、第3Rの初球OBも単独首位で最終日へ

2009/08/29 19:48
3日目の27ホールは苦笑いの連続となった石川遼

国内男子ツアー「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」の3日目、石川遼にとって長い1日が始まった。大会2日目が日没サスペンデッドになったため、石川は7時10分に10番から、第二ラウンドの残り9ホールのラウンドを行った。

2日目までの27ホールをノーボギーと、粘りのゴルフを見せていた石川だが、朝一番のティショットを左に大きく曲げ林の中に打ち込んでしまう。2打目はフェアウェイに出すことを諦め、隣の13番に脱出。3打目で高い林を越え170ヤード先のグリーンを捉えるが、6mのパーパットを外し今大会初のボギーを記録する。その後は我慢のゴルフを繰り返し、通算13アンダーの単独首位で予選2ラウンドを終えた。

迎えた第3ラウンドの一球目。1番ティから放たれたボールは、またしても大きく左へ。これがOBとなってしまい、スタート時に2位の谷口徹につけていた2打のリードをあっさりと消化してしまう。

その後もグリーン上でのタッチやライン読みが合わず、スコアは伸び悩む。石川が6番を終了した時点では10人の選手が11アンダーで並ぶ、異様なほどの大混戦となった。しかし、7番のバーディを足がかりに、14番までに通算15アンダーまで伸ばし、後続を引き離しにかかった。ところが最終18番パー5で痛恨のボギーを叩き、通算14アンダーでフィニッシュ。単独首位ながら、2位の藤田寛之菊池純とは僅かに1打差。最終日はこの3人で、9時40分に1番からスタートすることになった。

ラウンド後、石川は「こんな内容のゴルフでは優勝などできない」と、反省の弁から入った。左に大きく曲げてしまったドライバーショットについては「原因ははっきりわかっていないのですが、体のキレが悪くインパクトでヘッドスピードが最大限まで出ていません」と石川。練習場ではたびたび出ている現象だが、コースで出てしまったのは珍しいという。

「明日はOBなど怖がらずに思い切り行きます。首位だからといって逃げる気持ちが生まれたら、その時点で負けだと思うので、攻めの気持ちで行きます」。現在首位の石川だが、3打差までに13人の選手がひしめく混戦のため、同じ最終組の藤田や菊池だけをマークしていては、あっさり逆転を許してしまう可能性もある。思い切りプレーしてバーディを量産し、自らが伸ばし続けることで今シーズン3勝目の栄冠を掴むつもりだ。

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