遼、後半失速も「ショットは完璧!」
「UBS日本ゴルフツアー選手権」には、2度目の出場で初めて予選通過を果たした石川遼。決勝ラウンドに入った3日目は真っ赤なウェアを身にまとい、通算1オーバーからアンダーパーの赤字を目指す強い気持ちを感じさせた。
ここ2日間、好調を維持しているショットはこの日も不安を感じさせない。3番でバーディを奪うと、588ヤードの6番パー5では会心のドライバーショットでフェアウェイを捉えると、2打目でグリーン手前のカラーまで運んで寄せワンのバーディ奪取。続く7番でもカラーから6mのパットを沈めて、通算2アンダーへとスコアを伸ばした。
10番をボギーとしたが、12番でバーディを取り返して迎えた14番。石川はティショットを右OBとして、ダブルボギーを叩いてしまう。続く15番パー5では、2打目でグリーン右奥のラフまで運んだものの、アプローチを3m近くショートすると、ファーストパットはカップに蹴られ、返しのパーパットも外して3パットのボギー。その後も16番、17番とショートパットをミスして3連続ボギーとした石川は、結局2日目を「73」、通算3オーバーの40位タイと順位を落として終えた。
14番のOBが躓きの始まりのように思えるが、石川は否定する。「14番は、それまで完璧だったのが、たまたま右にプッシュしてOBになってしまった。これだけタイトなフェアウェイに向かってずっとショットの出来が良くて、あそこでほんのコンマ何秒かタイミングがずれただけでああいう曲がり方をしてしまうのは仕方ない。その後の暫定球も、15番のティショットも良いショットが打てたし、ショットの出来は前半も後半も素晴らしかった」。
反対に課題としたのは15番で始まったパットのミス。「15番の2パット目は、上りの簡単なラインを打ち損なってフェースが開いて右に外してしまった。あそこでパッティングのリズムが崩れてしまった」と、悔しがる。ショットは1日を通して安定していたものの、前半は好調だったパッティングが、後半まで続かない。ショットには合格点を与えつつも、同じ調子が18ホール続かないパッティングが、現在の自分の課題であると改めて認識していた。