昨年は涙の欠場 有村「結果を残すのみ」
2012/09/05 18:57
昨年の「日本女子プロゴルフ選手権大会 コニカミノルタ杯」は、夏場に痛めた左手首の回復が遅れ、開幕前日のプロアマ戦スタート前に欠場を強いられた有村智恵。女子プロの頂点を決する舞台を踏むことすらできず、涙に暮れながらコースを後にした。
涙の欠場から1年。「あの時は、1年後に痛みもなくこの試合に出られるとは思わなかった。今思えば幸せなことだし、またこうやってチャンスをもらえたからには結果を残すのみです」。今季はすでに2勝を挙げ、前週の「ゴルフ5レディス」でも3位フィニッシュ。昨年とは対照的に、全力を出し切って戦える状態で初日を迎えられることに、改めて喜びを?みしめていた。
メジャー仕様に仕立てられたハードセッティングに対しては、「入る場所によっては、ボールが当たるか、当たらないかぐらいのレベル(の深さ)がたくさんある」と、最大で150mmにも達する深さに伸ばされたラフに警戒を示す。「ラフに入れば、レイアップして3打目勝負」。ラフへの対処と、状況判断。攻略への道筋を自らに言い聞かせていた。
その一方で、「グリーンは止まるし、ロング(パー5)でもチャンスが作れるので、スコアは出そうな感じがする」と、想定する優勝スコアは「10(アンダー)前後」。フェアウェイの幅は平均して20~30ヤード前後と比較的広く、「ティショットでフェアウェイキープできればバーディチャンスを作れる。曲がらない人には、難しく感じないと思いますね」と根拠を説明する。ツアー屈指のショットメーカーとして鳴らす有村も、この限られた“曲がらない”選手に含まれる1人。「10アンダー」という優勝想定スコアは、自らへの期待と自信の裏返しか。(滋賀県甲賀市/塚田達也)