2週連続優勝なるか！有村「堅いプレーをしていきたい」

先週の「森永製菓ウィダーレディス」で今季3勝目（自身通算10勝目）を飾った有村智恵。初めての逆転優勝という経験と共に得たことは、「思ったより完璧じゃなくても良いんだ」という感触だったという。

最終日のラウンドではバーディチャンスを決められなかったり、取りこぼしもあったりと、完璧といえる内容ではなかったが、それでも結果がついてきた。「ほっとした部分もありました」と、これまで自身がイメージしてきた100％の内容で勝つという幻想が崩れ、「何かの力が働いたんだと思います」と、勝利に対する心構えに微妙な変化が生じた。

2週連続優勝に挑む今週。その心境の変化が力の抜けた良い方向へ働けば、07年の上田桃子以来となる日本人制覇も見えてくるだろう。

優勝の先には米ツアー参戦という新たな道も見えてくる。「アメリカのメジャー大会に勝つことと、5年後のオリンピックが私自身の大目標の一つ」という有村にとって、その意義は小さくない。「（どちらも）いきなり行って、英語が話せない中でやっても勝てないだろうし、もし今週勝つことができて権利をもらえたらじっくり考えたいです」。サッカーのナデシコが好例だが、「最近は世界で活躍してやっと認められるし、金メダルが獲れたら日本のゴルフ界も盛り上がると思う」と、夢は繋がっていく。

この日の練習ラウンドを終え、「いつも風が強くてグリーンが硬くなって、良いショットをしないとグリーンに止まらないけど、今週は風が無い。去年が18（アンダー）なら、今年は20はいくかな」と、バーディ合戦を予想する。「今週はボギーを減らさないと追いつけなくなってしまうので、しっかり堅いプレーをやっていきたいです」と、気を引き締めた。（三重県志摩市／今岡涼太）