2010年 トレスマリアス選手権

藍、親友のオチョアへ想いを届ける勝利

2010/05/03 11:32
親友であるオチョアの引退試合で勝利を手にし、宮里藍にとっては生涯忘れられない試合となったことだろう (Darren Carroll /Getty Images)

「トレスマリアス選手権」最終日を、首位に1打差の単独首位で迎えた宮里藍。親友のロレーナ・オチョアの引退試合とあり、開幕前に「私のキャリアの中でも思い出に残る試合になると思う」と万感胸に迫る想いで臨んだ一戦で、宮里は最後まで躍動し続けた。

ステーシー・ルイスミッシェル・ウィの猛追に耐えながらも、自身も7バーディ、1ボギーとバーディを量産。一時は首位を奪われ、不穏な空気も漂う展開となったが、1打差で辛くも逃げ切った。

「ロレーナにとって最後の試合だったので、本当に特別な勝利です。彼女も後で“私も最高の気分”と言ってくれました」。親友であるオチョアの、現役最後の試合。予選ラウンドをともに回り、そして勝利を飾るという結末は、宮里の心に深く刻まれる特別な試合となった。

「ロレーナとは、たくさんの思い出があります。私は、彼女から多くのことを学びました。彼女の情熱、彼女が母国のためにしてきたこと。ロレーナはただ良い選手というだけではなく、ゴルフ場の外でも本当に良い人間です。私も、彼女と同じようなキャリアを積みたい」。オチョアへの感謝と、賛辞の言葉を並べる宮里。優勝した喜びと、親友のラストゲームを見届けた寂しさを胸に、次週は日本ツアーのメジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」に臨む。

2010年 トレスマリアス選手権