藍、天国から地獄。メジャーで痛恨の予選落ち
「クラフトナビスコチャンピオンシップ」2日目の最終18番パー5を通算6オーバーで迎えた宮里藍。ティショットをフェアウェイに置くと、ピンまで残りは211ヤード。「バーディが必要なことは分かっていた」。決断の時間は、いつもより長く掛かった。
今週、宮里はキャディバッグから5Wを抜いていた。3Wの下はU3。U3でグリーン手前の池を越えることは出来ないが、3Wでは大き過ぎる。「アドレスしてみたら、行けそうな感じだった」。つま先下がりで左足下がり。難しいライだったが、宮里は3Wをカット気味に打つことで、果敢に2オン狙いに挑戦した。
しかし、上手く球を上げることが出来ずに無情にも池に掴まる。池の手前にドロップし、4打目をピンそば1mにつけると、「(最初から)これで良かったじゃん!」とミックと笑い合ったという。しかし、このパットは今週を象徴するようにカップをすり抜けボギーフィニッシュ。通算7オーバーとし、カットラインに僅か1打及ばずに今季初の予選落ちが決定した。
今週は36ホールで一つもバーディを奪えなかった宮里。2日目はアイアンでチャンスにつけることも少なくなり、「微妙な距離感が出ていなかった。しばらく、こういうゴルフをしていなかった」と苦笑い。パッティングに関しても、「先週はポコポコのグリーンだったけど、今週これだけスムーズなグリーンでも入らないのは、自分にも原因があると思う」と足元に視線を落とした。
「18番のセカンドについて、ミック達と話をします」。記者対応を終えた後、練習グリーンでミック、父、そしてリンらとすぐに話し合いを行った宮里。こみ上げる悔しさに涙がポロポロとこぼれたが、真っ直ぐな瞳はその先を見詰めていた。
父・優氏は「2連勝した時のフィーリングを作ろうとし過ぎている。本当はそんなに差がないと思うけど」と指摘。宮里の仕切り直しは、次週国内女子ツアーの「スタジオアリス女子オープン」が舞台となる。