2006年 ADTチャンピオンシップ

藍、決勝ラウンド進出「優勝のチャンスある!」

2006/11/19 09:00

宮里藍が、米ツアー初優勝に向け決勝ラウンドへ駒を進めた。同ツアー今季最終戦のADT選手権第3ラウンド(現地時間18日、フロリダ州ウェストパームビーチ、トランプ・インターナショナルGC)、前日までトップの宮里は、イーブンパー72で回り通算7アンダー。順位こそ単独4位に落としたが、最終日に進出できる8人に残り初勝利への望みをつないだ。4バーディ、4ボギーと出入りが激しかったが、冷静沈着なプレーで乗り切った。決勝ラウンドの同19日は、8人がイーブンからスタートする。

抜けるような青空が広がるウェストパームビーチ。ラウンド後の宮里も晴れやかな笑顔を見せた。「この3日間すごく落ち着いてプレーできているし、気楽にといったらおかしいけれど、力を抜けば抜くほど上にいけることが分かったのは本当に収穫。ただ、8人に残れたのは運ではなく、自分のプレーに集中した結果。自分が作ったチャンスなので生かしたい」。自ら切り開いた100万ドル(約1億7,000万円)への道。3日間を振り返り自分に高評価を出した。

サバイバルレースを突破した。前日まで好調だったショットの距離感が合わずスコアメイクに苦しんだが、5、6メートルのパーパットを決める粘りを見せる。目玉になるバンカーショットが2度ある不運も集中力で乗り切った。「今日は波があった一日。こういうコースはこれが当たり前」。

いよいよ勝負の日がやってくる。この日は、宮里がイーブンで回る中、7アンダーを出した選手が2人いた。8人の中にはロレーナ・オチョア(メキシコ)、カリー・ウェブ(豪)、ポーラ・クリーマー(米)と強豪が揃う。賞金ランクが宮里より下なのもトップ通過のイル・ミ・チャン(韓)だけだ。それでも宮里は「いいフィーリングで来ている。自分を信じていれば、優勝のチャンスは巡ってくる」。泣いても笑っても明日は今季の集大成。宮里が最後に笑ってみせる。

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