2006年 ADTチャンピオンシップ

藍、ツアー初制覇へ単独トップ「風を楽しんだ」

2006/11/17 09:00

最終戦で米女子ツアー初制覇! 宮里藍が同ツアーシーズン最終戦、ADT選手権(現地時間16日、フロリダ州ウェストパームビーチ、トランプ・インターナショナルGC)で4アンダー68をマークし単独トップに立った。強風の中、6バーディ、1ダブルボギーを記録。逆転女王を狙うカリー・ウェブ(豪)、イル・ミ・チャン(韓)に1打差をつけた。今大会の優勝賞金は100万ドル(約1億1,700万円)と同ツアーとしては超破格。宮里が、シーズン最後でミラクルを起こす。

激しい強風も宮里にとっては心地よい風だった。賞金女王を目指すロレーナ・オチョア(メキシコ)、アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)がスコアメイクに苦しむコンディションでも「とにかくすごく落ち着いていたし、風を楽しむことができた」。沖縄で培った"風と友達になる"ゴルフで6バーディを奪取。10番で池ポチャのダブルボギーを叩いたが、ミスというミスはこのホールだけ。後はショット、パットが噛み合い好スコアにつなげた。

それでも、残り3日間のプレーについては気を引き締めた。「今日はこのスコア(4アンダー)だったけど、明日になればどうなるかわからない。油断すればあっという間に、バタバタ(スコアが)落ちていく。4アンダーで浮かれているような簡単なセッティングでもないので、とにかくこのいい精神状態を続けていかなくてはいけない」。

今大会は、ポイントシステムによる上位30名と特別枠2名の32名のみがプレーし、2日目終了時点で半分が予選落ち。3日目にはその半数の8人だけが最終日のラウンドに進み、それまでのスコアを振り出しに戻し、18ホールのストロークプレーを行う。サバイバルレースを生き残るには、その日その日のスコアが重要だ。「今日は今日。明日は明日。気持ちを切り替えていきたい」。ツアー初勝利と100万ドルゲットへ、宮里が夢の一歩を踏み出した。

2006年 ADTチャンピオンシップ