2009年 サムソンワールド選手権

藍、賞金トップの申智愛を追いかけて

2009/09/19 10:59
目の前の1打に集中する・・・宮里のスタイルは変わらない(撮影:NEC軽井沢72)

「サムソンワールド選手権」初日を首位と2打差の5位タイで終えた宮里藍。迎えた大会2日目のスタート前、宮里は練習場で半球状のバランスボールの上に片足立ちして、ショット練習を繰り返していた。

コーチのリン・マリオットは「テンション、バランス、テンポをテーマにしている」と説明する。今大会で4週連続のトーナメント出場となる宮里だが、やはり連戦となると体の疲労も影響し、スイングテンポがまちまちになるという。その矯正の為に、宮里はこうしたアクロバチックな練習方法で、自身のスイングの微妙なずれを調整しているのだ。

曇り空の下、霧が立ち込めた2日目だったが、宮里の視界は良好だ。1番でバンカーから寄せワンのナイスパー発進とすると、5番で5mを沈めてバーディ奪取。続く6番パー5では、ティショットをフェアウェイに置き、U3でピン下10mに2オンして連続バーディとする。

折り返した後半は、11番パー3でグリーン手前の花道からチップインバーディ。宮里は両手を挙げてバンザイで喜びを表した。15番、16番でも連続バーディを奪った宮里は、最終18番で第2打を池に入れてボギーとしたが、この日5バーディ1ボギーの「68」。通算8アンダーへとスコアを伸ばし、首位の申智愛(韓国)に1打差の2位タイへと浮上した。

「要所要所でしっかり我慢して伸ばせたラウンドでした」と、満足げな宮里。上位争いの緊張感も、「程よいプレッシャーを感じながらだと、良い集中力が出る」と自らの力に変えた。

残り2日間、賞金ランキングトップを行く申智愛を追いかけての戦いとなる。「先週勝って、ただでさえ安定感があるのにさらに安定したゴルフをしている」と好調な申だが、今の宮里の状態も負けてはいない。逆転での賞金女王獲得に向けても、越えなくてはいけない存在だ。

2009年 サムソンワールド選手権