藍、課題は60ヤード
サウスカロライナ州で行われている米国女子ツアー第14戦「ギントリビュート」の2日目を終え、通算3アンダー34位タイとした宮里藍。1番スタートのこの日は、4番で3.5mを沈めて幸先良いスタートを切った。
5番でティショットが左の深いラフに捕まり、2mのパーパットを決められずにボギーとしたが、すぐに続く6番でピン上3mのバーディチャンスにつけた。だが、ここからまさかの3パット。返しの50cmのパットはカップの回りを180度回って戻ってきてしまう。「こんなにいいのに、バーディパットから3パットするか」と、本人も半ばあきれた様子で振り返った。
だが、そのままずるずるいかないのが、今の宮里。すぐに切り替えると、安定したショットを武器に、次々にチャンスを作っていく。8番3m、12番4m、15番3m、16番5m…。しかし、パットは惜しくもカップに嫌われバーディを奪えない。迎えた最終ホールでようやく1.5mのバーディパットを沈めた宮里は、「ようやく来たか」と空に向けてガッツポーズを突き上げた。
「今日は我慢、我慢のゴルフで、アンラッキーなパッティングから流れを途切れさせたけど、気持ちは途切れずに、ボギーの後にも良いプレーを続けていけたのが収穫です」と、総括した宮里。最終ホールのバーディでこの日はイーブンパー。「オーバーパーはしたくなかった」という宮里は、「こういう小さな目標をクリアすることが大事」と、自らに課した目標をクリアしたことに、満足そうな表情を浮かべた。
課題に挙げたのは、パー5でのサードショット。得意な60ヤードを残すようにしているが、「キャリーの60ヤードはばっちりだけど、ピンまでの60ヤードの打ち方を考えないといけない」と、スピンコントロールやグリーンの読みで、今以上の精度でピンに近づけたいという。
今は4~5mのバーディパットが、2~3mにつくようになれば、スコアも大きく違ってくるはずだ。「あと1日あるので、ビッグスコアを目指してやっていきたい」という宮里の言葉が頼もしい。