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【GDO EYE】石巻で津波に襲われたが、元気に開幕戦を迎えるキャディ

2011/04/12 18:23

国内男子ツアーの2011年開幕戦「東建ホームメイトカップ」が、今週木曜日に初日を迎える。指定練習日の12日(火)には、出場選手の大半がコースに現れ練習を行った。「おはよう」「久しぶり」「今年もよろしく」といった挨拶と同時に、「大丈夫!?」「大変だったね」といった労いの言葉も飛び交っていた。

大会が開催される三重県は、東日本大震災の影響は見られないが、選手やキャディ、関係者の中には直接被災されたり、親戚に犠牲者が出た人もいる。中でも、宮城県石巻市在住のプロキャディ佐々木孝英さんは、地震発生から3日間誰とも連絡がつかない状況だった。

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佐々木さんの自宅は海から1キロの距離で、地震発生後すぐに大津波警報が発令したが「まさか、ここまでは来ないだろう」と避難せず自宅にいた。ところが、30分経ったころ外の様子がおかしいと思い窓から見ると、海から水が流れてきたことがわかった。

慌てて1階の戸締りをした佐々木さんは、奥さんと2人の子どもを連れて2階に上がった。そして2階の窓から屋根に上へ避難したが、津波の恐ろしさを見つめることしかできなかった。「とりあえず逃げるのに必死で、自分の家はまだ新しいので幸い流されませんでしたが、他の家が流れてきてぶつからないことを祈っていました」と振り返る。

その後、水の流れが弱まったので部屋に入ったが、この時は雪も降り出したので、外に居ることも寒くて辛かったという。そして、1階を見下ろすと、戸締りはしたが水は入り込みとても生活のできるような状態ではなくなってしまった。さらに、自分用と奥さん用で2台所有していた車は流れていた。

佐々木さんの実家は同じ石巻市にあるが、そこは津波の影響が無かったため実家に避難することにした。ところが、水道、ガス、電気は一週間以上止まった状態で「ロウソクと石油があったので、何とか生きているという感じですね。でも、いつまでも避難生活をしている訳にもいかないので、ここに来ました」と話す。

「石巻の10人に1人は亡くなっているので、自分たち家族が無事だったのは運が良かっただけですね。本当に町は壊滅状態です。あの町が元に戻れるとしても10年はかかってしまうんじゃないですかね」と肩を落す佐々木さん。しかし「いつまでもしょげていても何も始まらないので」と、笑顔を取り戻しツアーに戻ってきた。(編集部:本橋英治)

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