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石川遼

遼、未勝利で今季の国内ツアーを終了

石川遼が未勝利で2011年の国内男子ツアーを終えた。東京都にある東京よみうりCCで行われた「ゴルフ日本シリーズJTカップ」最終日。5アンダーの首位タイから出た石川は、4バーディ、2ボギーの「68」にとどまり通算7アンダー。優勝した藤田寛之、そしてプレーオフを戦った谷口徹に3打及ばず、単独3位に終わった。

最終戦での今季初勝利、メジャー初勝利、節目の通算10勝目…ありとあらゆる期待が込められた最終ラウンド。石川は前半、同じ最終組を回った谷口と激しい一騎打ちを演じた。3番で右から6メートルのバーディパットを沈めて力強いガッツポーズを見せると、6番(パー5)でグリーン右からの第3打を寄せて2つ目のバーディを奪った。

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しかし谷口が正確無比のショットで6番から3連続バーディを決めたのに対し、7番以降、石川はなかなかスコアを伸ばせない。10番でティショットを左へ大きく曲げボギーをたたいて3打のビハインド。12番でフェアウェイからの第2打をピン奥1メートルにつけ、バーディで2打差とするが、14番で谷口がバーディを奪ったのに対し、石川は3パットボギーをたたいてその差は4ストロークに拡がり、終盤の優勝争いに持ち込むことができなかった。

3日目が悪天候によるコースコンディション不良のため中止となり、今大会の賞金加算額は75%。3位に終わった石川は750万円を手にしたが、年間獲得賞金はベ・サンムン高山忠洋に次ぐ9828万2603円。プロ転向後4年目にして初めて1億円突破がならなかった。

4月の「マスターズ」で自身初の予選通過、8月の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では最終日最終組で優勝争いを演じ、先月には「ザ・プレジンデツカップ」にも2度目の出場を果たした2011年。しかし国内ツアーではトップ5入りが7度ありながら、1勝が届かなかった。

シーズンを振り返り「まだ甘い。ちょっとした気持ちの緩みや、妥協がすぐに結果に出る。そういう世界にいてよかったと思う」と言う。「プロ1年目、2年目のときは『この中で自分が一番下手だ』と思ってやっていた。これからももっとこういう気持ちを持ってやらないといけないし、悲観的ではなく、満足しないという姿勢を持たないといけない」と初心にかえる決意を示した。

国内ツアーは終了したが、石川は次週、国内男子、女子、シニアツアーの対抗戦「Hitachi 3Tours Championship 2011」、その翌週にはアジアンツアーの「タイランド選手権」に出場する。最初の目標となるのが、来年の「マスターズ」出場権がかかる年末の世界ランク50位以内の確保だ。

節目の一戦を終えたが「来年も今年も無い。一日、一日ですよね。来年に向けてではなく、明日に向けてということです」。苦悩のシーズンも、ひとつ区切りとするつもりも無い。ただ前を向いて歩いていく。(東京都稲城市/桂川洋一)

2011年 ゴルフ日本シリーズJTカップ



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