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2014年PGATOURギアトレンド(1)テーラーメイド

By Jonathan Wall, PGATOUR.COM

ジョン・センデンは12度のテーラーメイドSLDR ドライバーを使って「バルスパー選手権」で優勝し、人々を驚かせた。PGAツアーでは、2000年代初頭に平均8度程度だったものが、昨季は9.2度超になるなど、ここ10年、ドライバーのロフト角が大きくなる傾向にある。センデンの12度のドライバーは、2013-14シーズンのギアトレンドを象徴した。

SLDR ドライバーの低くて前方寄りの重心を最大限に活かすため、ツアープロによっては最大で3度ほどこのクラブのロフトを上げている。重心を前方に配置し、ロフトを上げることにより、高弾道低スピンが実現し、選手によってはボール速度が増し、打ち出し角も大きくなって、7~10ヤードの飛距離アップが望める。

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大きめのロフトの恩恵を受けて勝利を手にしたのはセンデンにとどまらない。J.B.ホームズも、12度のテーラーメイド SLDR 430 ツアープリファード ドライバーを用いて「ウェルズ・ファーゴ選手権」を制した。

PGAツアーでも飛ばし屋の部類に入るホームズは、その週最長となる334ヤードの飛距離を記録している。

ツアーで発表されたギア:

ジェットスピード(ジェットスピード ドライバージェットスピード フェアウェイウッド、ハイブリッド)、SLDR S (SLDR S ドライバーSLDR S フェアウェイウッド、ハイブリッド)、R15 (ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド)、AeroBurner (ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド、SLDR MiniDriver (フェアウェイウッド)、Tour Preferred (アイアン、ウェッジ)、SLDR アイアン、RSi (アイアン)、Ultimate Driving Iron (ユーティリティアイアン)、ゴーストスパイダーSi パター、ツアープリファード ボール

PGAツアー勝者 (2013-14):

ライアン・ムーア (CIMBクラシック)、ダスティン・ジョンソン (WGC HSBCチャンピオンズ)、ジェイソン・デイ (WGCアクセンチュア・マッチプレー選手権)、ジョン・センデン(バルスパー選手権)、マルティン・カイマー (プレーヤーズ選手権、全米オープン)、ブレンドン・トッド(HPバイロン・ネルソン選手権)、ジャスティン・ローズ (クイッケンローンズ・ナショナル)、ブライアン・ハーマン(ジョン・ディア・クラシック)、カミロ・ビジェガス (ウィンダム選手権)

ジャスティン・ローズとUDI:

PGAツアーで、ドライビングアイアンは、ロングアイアンの代替としてのハイブリッドの後継までにはなっていないが、ここ数年で人気が高まっているのは間違いない。このホローボディのクラブは、今季勝利した何人もの選手が好むオプションとなった。その中には2013年「全米オープン」を制したジャスティン・ローズも含まれる。

ローズは、今年の「全英オープン」へ向けた準備の一環で出場した「クイッケンローンズ・ナショナル」で、この週にお目見えしたテーラーメイドのUltimate Driving Iron (UDI)を使い、勝利を飾った。翌週の欧州ツアー「アバディーン・アセットマネジメント・スコットランドオープン」で優勝している。

UDI は、ハイブリッドの飛距離と扱いやすさ、アイアンの操作性と正確性を併せ持つクラブが欲しいというテーラーメイド契約選手のフィードバックを受けて設計された。

この結果、450ステンレススチール製のホローボディと、カーペンター455スチール製で薄くなったフェースを持ち、ボールスピードの増加を実現するクラブが誕生した。

Ultimate Driving Ironは、クラブのソールにテーラーメイドの「スピードポケット」テクノロジーを搭載。これにより、フェース下部がインパクトで効果的にフレックス性を発揮すると同時に、スイートスポットがより低い地点に配置されることで、オフセンターのショットでも同等の飛距離が出るようになった。

ローズの他には、ライアン・ムーアジェイソン・デイジャスティン・ローズロバート・アレンビー、そしてエドアルド・モリナリがシーズン中にこのクラブを使用した。

マルティン・カイマーが独走でメジャー2勝目を達成:

「全米オープン」が開催されたパインハーストの全長は約7400ヤードとなり、「全米オープン」史上最も長いコースの一つとなった。しかし、その距離の長さも、ロングアイアン(及びドライビングアイアン)が大会を通じて、ギアに関する最大の話題性を有する上での妨げとはならなかった。

慣習どおり、距離のあるパー4を攻略する上で、ほとんどの選手はティショットでドライバーかフェアウェイウッドを使うかに思えたが、乾いたコンディションに大多数の選手が攻めのプランを変更した。「全米オープン」王者となったマルティン・カイマーもその一人だった。

バッグに2番アイアンを追加する代わりに、カイマーは少し違ったアプローチを採り、フェアウェイのすぐ脇に茂る鋼のようなラフを避けるため、2番アイアンと同じロフト(17度)に曲げられたTOUR PREFERRED MCアイアンの3番を使用した。既にTOUR PREFERRED MCアイアンの3番を使用していたカイマーは、若干大きめのヘッドを持つそのルックスが気に入っていた。

テレビのコメンテーターが“スーパーアイアン”と称したそのクラブを多用したカイマーは、大会中77%のフェアウェイキープ率を達成した。

ジェイソン・デイがR15ドライバーで優勝:

非公式の大会ではあったが、「フランクリン・テンプルトン・シュートアウト」で、ジェイソン・デイは、テーラーメイドのR15ドライバーをバッグに入れて初めて優勝した選手となった。「ヒーローワールドチャレンジ」ではR15 430 ドライバーを使用する予定だったが、水曜のテストセッションでこれをヘッドの大きいR15 460 ドライバーと交換する決断を下した。

さらに寛容性を求め、デイは慣性モーメントの向上を見込んでヒールとトウに12.5グラムのチャンネルウェイトが2つ配置された10.5度のドライバーを選択した。その前週にR15 430 ドライバーを使用したデイは、好みのボール弾道を出すべく、ウェイトをよりニュートラルな位置に配する選択をした。

テーラーメイドのツアー関係者によると、トラックマンの計測でデイのボール速度はおよそ時速285キロ、打ち出し角は11度となったらしい。この数字はキャリーで約300yd、ロールアウトを入れると331ydの飛距離を意味する。

テーラーメイドがMiniDriverを発表:

テーラーメイドのSLDR MiniDriverは今季のツアーに一石を投じた。このフェースの高いフェアウェイウッドは何人かの選手に使用された。「バレロテキサスオープン」で2本のMiniDriverをバッグに入れたトロイ・マッテソンもその一人である。

マッテソンが2本の異なるMiniDriver(10.5度と12度)を併用するアイディアを気に入ったのは、ティやフェアウェイからのショットで飛距離を犠牲にすることなく、さらに操作性を得られると感じたからだ。

操作性と正確性のため、ヘッドが小さくシャフトの短い10.5度、フェアウェイから簡単に高さのあるボールを打つため、12度のクラブを好んで使用している。

ジャスティン・ローズの唯一無二のパター:

ジャスティン・ローズは今季の「マスターズ」で、2013年に「全米オープン」を制した際に使用したテーラーメイドのSpider Bladeパターから、よりトラディショナルなプロトタイプのWhite Smoke DA-62にパターを切り替えている。

黒い鋼鉄の削られたカスタムのプロトタイプパターにより、ローズはミスヒットした際に、よりフィードバックが得られるようになった。

「見た目のしっくりくる何か新しいものを探していて、テーラーメイドと一緒にこのプロトタイプを開発したんだ」とローズ。「今季序盤にこれを使い始めたんだけど、次第に愛着がわいてきてね。というのもこれは美しいし、デザインは僕が大きな役割を担ったんだ。これはね、プロショップで見かけると、『おお、なんて美しいクラブなんだ。おれも買わなきゃ』って思わせるクラブなんだよ」

「このパターでは特に、僕は感触という点からスイートスポットを、押し気味に打ってしまったのか、引き気味に打ってしまったのかを伝えてくれるフェースを求めていたんだ。思うに、パターに多くのテクノロジーを詰め込むのは、アマチュアにとってはすばらしいことかもしれないけれど、それだと時間とともに感覚上のフィードバックが失われてしまうんだ。僕は基本的に、完璧に打たなければならないブレードが欲しかったんだ。それが敏感なパターになるのは分かっていたんだよ」

このパターは、ローズによる「クイッケンローンズ・ナショナル」と「アバディーン・アセットマネジメント・スコットランドオープン」の勝利で大きな役割を果たした。

ジェイソン・デイがカスタムパターを使用してアリゾナで優勝:

「WGCアクセンチュア・マッチプレー選手権」でジェイソン・デイのテーラーメイドゴースト ツアー Monte Carlo12 パターには改造が施された。

昨季の「ドイツバンク選手権」で、トップラインのコントラストが強く、並行なバックラインが力強いゴースト ツアー Monte Carlo12 パターに換えたデイは、アラインメントの補助となるこれらを取り除くという、このパターの方向性とは逆のアプローチを採ることに決めた。

「もうトップの線は必要ないと感じたんだ」とデイ。「もっとカップに焦点を合わせたいのだけど、クリーンなトップラインはそれを可能とするんだよ」。

デイはアドレスでフェースアングルを決めるため、パターのエッジの先端を見直したことについて言及した。パターのトップに施した調整に加え、デイはソールのウェイトとデザインにも変更を加え、ソールに“ダッシュ”という彼の息子の名を加えるとともに、ウェイトをさらに10グラム重い物に交換している。

パターの改造はダブマウンテンのリッツカールトンGCでの勝利につながった。

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