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<選手名鑑217>アンドリュー・ジョンストン(前編)

愛称“ビーフ”で人気上昇中のアンドリュー・ジョンストン

■ 濃いキャラで人気急上昇中!ジャマイカ系英国人 その名は“Beef(ビーフ)”

ニックネーム“ビーフ”のアンドリュー・ジョンストン(27)。同年代のロリー・マキロイらがバキバキにシェイプした体型の選手が増える中、サンタクロースのようなヒゲに、178cm、102kgのぽっちゃり体型で、まるでアニメのキャラクターのようだ。“ビーフ”というニックネームがついたのは、彼の体型に由来しているのかと思ったら、“髪”からだった。

ジョンストンは1989年2月18日、父はバスの運転手、母は学校給食の調理員として働く英国ロンドンの家庭に生まれた。ジャマイカ系の血を受け継いでいるせいか、髪がカーリーヘアっぽい癖毛で、伸びると絡んで束になり手入れが大変だったという。12歳の時、クラスメイトのひとりが、頭頂部で束になって固まっている髪を見て「ステーキが頭に乗っているよ。“ビーフヘッド”だ!」と言い、以降、親しみを込めた愛称“ビーフ”と呼ばれるようになった。彼もかなり気に入り、アンドリュー・(ビーフ・)ジョンストンと、ミドルネームにしている。そして、そのニックネームは次々と彼に幸運をもたらした。

■ 全英8位で舞い込んだビッグ契約は、ローストビーフのチェーン店

一度聞いたら忘れられない愛称“ビーフ”。穏やかでフレンドリーな性格と体型も相まって人気と注目は急上昇中だ。ゴルフ界は彼のようなキャラを待ち望んでいたのかもしれない。彼のもとに、思わぬスポンサー契約が舞い込んできた。今年7月の全英オープンで8位と健闘した直後、ローストビーフが人気メニューのファストフードチェーン「アービーズ」から声がかかり、同社のイメージキャラクターに就任した。記者発表の席でTボーンステーキにかぶりつくパフォーマンスを見せ、場内は笑いの渦と拍手であふれた。

以降、同社のロゴであるローストビーフのマークをシャツの右胸と、帽子後部につけ試合に登場。その最初が7月最終週の全米プロだった。練習ラウンドから「ビーフ!」、「ビーフ!」の熱い声援を受け、毎ホールのようにサイン攻めにあった。ビーフ人気は欧州から米国に飛び火し、一躍セレブに。「こんなに多くの人が応援してくれるなんて僕は幸せ。こんな日が来るとは夢にも思わなかった」と感謝感激だった。ファンの応援は大きな力となり彼の実力を押し上げようとしている。

■ 抜群のドライビングテクニックと不屈の粘り

ゴルフの特徴は群を抜くドライビングテクニックと粘りで、プロとして活躍する現在も踏襲されている。初めて出場した今年6月の全米オープンでもポテンシャルを発揮。会場は難コースで有名なオークモントCC。世界の強豪総出場のフィールドで、FWキープ率78.57%で1位だったのだ。残念ながら順位は54位に甘んじたが、一分野だけでも1位は本当に実力が無ければあり得ないことだ。同じく初出場となった今季最後のメジャー、7月の全米プロ選手権(60位タイ)でもStroke-Gained Off the Tee(ティショットの上手さ)もランク1位。他の選手よりティショットで4.796ストロークも上回るという内容だった。7月の全英オープンでは不屈の粘りを見せつけた。大会初日の4番(パー5)で「7」を打ったが、その後5バーディで「69」。2日目も11番(パー4)で「7」としたが、その後3バーディで取り戻し「69」。最終結果は大健闘の8位で終え、彼のメジャー最高順位となった。

メジャーでの際立つプレーで注目を集めると、一気にスターダムへ。人気選手としての対応にも慣れ、順風満帆と思われた矢先、“ビーフ”に異議あり!という出来事が起こった。

佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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