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<佐渡充高の選手名鑑 69>タイガー・ウッズ

■ パーマー招待タイガー・ウッズにとって特別な試合

今大会開催のベイヒル・クラブはまさにタイガーズ・アリー(タイガーの庭)と言っていい。ウッズは今大会通算7勝。次の最多勝利は2勝なので突出した強さを誇っている。しかも2000年から4連覇達成の記録は、PGAツアー最多連続優勝記録タイでもある。さらに98、99年も2連覇を達成。昨年は2年5か月ぶりに今大会で優勝を果たし、長いスランプからの終止符を打ち、復活のキッカケになる重要な試合となった。

■ 「マスターズ」への最終調整

今季も2月の「ファーマーズ・インシュランスオープン」から米ツアーに出場し、いきなり優勝を飾るなど好調なスタートを切ったかに見えた。しかし期待のかかった今季、世界選手権初戦の「WGC アクセンチュアマッチプレー選手権」では、1回戦でチャールズ・ハウエルIIIに敗れ、早々に姿を消した。翌々週の「WGC キャデラック選手権」では今季2勝目を飾り、ツアー通算76勝。サム・スニードの歴代最多記録まであと6勝に迫った。調子がいいのか、そうでないのか何とも言い難い状態の中、前週の「タンパベイ選手権」を休み今大会を迎えている。その次のテキサス州シリーズ2試合(「シェル・ヒューストンオープン」、「バレロテキサスオープン」)も出場予定はなく、目標とする「マスターズ」に挑むため、今大会は最終調整という大切な意味も含んでいる。今季初メジャーでもある「マスターズ」を占う上でも、今大会はある程度の手応えと成績を残さねばならない。

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■ マキロイとスパーリング

「WGC アクセンチュア-」で、世界ランク1位のロリー・マキロイと共に1回戦敗退を喫し、そのままでは納得がいかなかったウッズは、フロリダの自宅に戻りマキロイにある提案をした。自宅近くのコースでスパーリングを兼ね、マッチプレーをしようというものだった。ウッズはその週の日曜日にスケジュールをセットし、フロリダシリーズの初戦に備えようという考えだった。今年から2人は同じナイキ社との用具契約となったことで、昨年中盤以降から急速に接近。まるで兄弟のように仲良くなり、行動を共にするようになった。マキロイは昨年、フロリダ州パームビーチガーデンにあるウッズの自宅近くに新しく家を購入し、近所に住むことになった。互いのスケジュールさえ合えば、練習でも食事でも遊びでもすぐに一緒に行ける状態だ。米国に友人も多くなく、土地勘もないマキロイにとって、ウッズはまさに頼れる兄貴という存在だ。ウッズも、若くして世界ランク1位の座に就いたマキロイに強い刺激と元気をもらっている。マキロイがご近所さんになったことはウッズにとっても嬉しいことなのだ。

■ 2人の子供が心の支え

2010年に離婚したウッズとエリン元夫人の間には、娘サム(6)と息子チャーリー(4)がおり、親権は夫人が持っている。しかしウッズは子供たちに会うことが許され、夫人と近所に住んでいる。ウッズはゴルフを始めた子供たちに会うことが心の支えでもある。先日、町内で子供たちのスポーツイベントが行われ、元夫人と2人の子供を連れて姿を現した。その時のウッズは目尻を下げっぱなしで、心の底から楽しい時間を過ごしたようだ。ウッズはメジャー優勝、世界ランク1位返り咲きを目標としているが、子供たちが住むこのフロリダ州で優勝を飾ることも目標のひとつ。フロリダシリーズ最後の試合で、ウッズは思いを達成することができるのか。

佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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