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2012年 フライズ・ドットコム・オープン
期間:10/11〜10/14 場所:コルデバレーGC(カリフォルニア州)

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第五十五回】

■ 「フライズ・ドットコム・オープン」

07年のプレーオフ制度導入に際し、新たにフォールシリーズに新設された大会であるため、今年で6回目と歴史は浅い。昨年はタイガー・ウッズが、開催地がサンフランシスコ郊外(母校であるスタンフォード大学の近く)だったこともあり出場。30位タイでフィニッシュするもフォールシリーズ初参戦とあって話題を集めた。大会が行われるこの地域の気候は時期に関わらず涼しくて過ごしやすい。

「フライズ・ドットコム・オープン」はフォールシリーズ第2戦目。フォールシリーズはシード権争いのほかに、フィールドがそれほど強くないので、初優勝を狙うチャンスでもある。また優勝から遠ざかっている選手が、再び試合を制して復活を遂げたいと、虎視眈々と勝利に挑んでくる。昨年はブライス・モルダーが、ブライニー・ベアードとの6ホールにも及ぶプレーオフを制してツアー初優勝を飾った。このときのモルダーの必死さ、勝利への執念が初優勝という結果へと導いたと思っている。その前年2010年の大会では、ロコ・メディエイトが8年ぶりの優勝を飾った。17番のパー4は1オンが可能で、飛距離の出る選手はイーグルを狙ってくるホールである。彼はそこまで飛ばす選手ではなく、2オン狙いのマネージメントで攻めるのだが、セカンドショットが直接カップインしイーグル。見事な逆転劇で優勝を飾った。そのような選手の想いがあらぬことを起こすというか、劇的なドラマが待ち受けるそんな結末を用意してくれている大会である。

■ 新人選手の登竜門

2009年の大会ではトロイ・マッテソンが優勝しているのだが、新人の登竜門的な意味を示す大会でもあった。09年は当時ツアーカードを持っていなかったジェイミー・ラブマークと、リッキー・ファウラーがスポンサー推薦で出場。ともに南カリフォルニア大学、オクラホマ州立大学をそれぞれ中退したばかりのルーキーだったが、この2人がプレーオフにまで進出する勢いを見せるなど、存在感を大いに示した大会だ。これからプロとしてスタートを切る選手にも、そのようなチャンスがあるので、これからの活躍のきっかけにもなりうる試合だ。ファウラーは今季初優勝を飾り、ライダーカップの選抜チームには入らなかったものの、今やPGAツアーの顔とも言える選手になった。昨年はバド・コーリーがアラバマ大学を中退後、同じくスポンサー推薦で出場したが、この大会で3位に入り賞金シードを獲得、今季はルーキーとして活躍している。今年もどんな若手選手が出てくるか楽しみな1戦でもある。

佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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