By Staff and wire reports, PGATOUR.COM

チャーリー・シフォード氏が月曜日、ホワイトハウスでバラク・オバマ米大統領から大統領自由勲章を授与された（PGA TOUR）

11月24日、世界ゴルフ殿堂入りを果たしたチャーリー・シフォード氏を含む18名の民間人が、バラク・オバマ米大統領から大統領自由勲章を授与された。

スポーツや芸術、エンターテインメント、そして政治の世界で功績を残した18名の受賞者はこの日、ホワイトハウスのイーストルームに登場。その豪華な顔ぶれに、オバマ大統領も畏敬の念を抱いたという。また大統領自由勲章は、民間人に贈られる最高位の勲章でもある。

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オバマ大統領はこの日、“アメリカという国をさらに強くて賢く、より人道的で美しいものにした人々”をたたえるという点から、授与式は自身のお気に入りのイベントの1つであると明かした。

現在92歳のシフォード氏は、今回の栄誉を受けた唯一のスポーツ関係の人物だ。彼は自らが成し遂げたスポーツ界での偉業から、しばしば“ゴルフ界のジャッキー・ロビンソン（注：米メジャーリーグ史上初の黒人選手）”とも称される。氏は1961年、“白人のみ”というメンバー条項が撤廃されたことを受け、PGAの大会で戦った最初の有色人種のプレーヤーでもある。2004年には世界ゴルフ殿堂入りを果たし、2006年にはセント・アンドルーズ大から名誉法学博士号が贈られた。

PGA.comによると、シフォード氏は今回のメダルはメジャーの世界でプレーするのに比べてどうなのかを尋ねられたという。リボンと金色の星があしらわれたメダルを贈られた氏はそこで、「比べられるようなものではない。今日はとても心躍る日だ。偉大な人たちが一堂に会したんだ。最高だね」と答えたそうだ。

国からのシフォード氏への表彰には、PGAアメリカが陣頭指揮を執り、ゴルフ界の主要団体や多様性に特化した団体、政府の官僚、そしてスポーツ界の有力者らが一丸となって推し進めた経緯がある。この中にはPGAツアーや全米ゴルフ協会（USGA）、世界ゴルフ財団のほか、64人の国会議員、そしてタイガー・ウッズ、元NBA選手のアロンゾ・モーニングとビル・ラッセル、元NFL選手のジム・ブラウンといった著名アスリートらが含まれている。

ゴルフ界で大統領自由勲章を授与されたのは、アーノルド・パーマー（2004年）、ジャック・ニクラス（2005年）に続き、シフォード氏が3人目だ。

1922年6月2日に米ノースカロライナ州シャーロットで生まれたシフォード氏は、子供の頃からゴルフに興味を持っていた。キャディで生活の糧を得ていた彼は、そこで自身のゴルフスキルを磨く機会も手にした。13歳になる頃にはイーブンパーの腕前まで成長したが、当時はジム・クロウ法（注：1960年代まで存在していた米国の人種差別的な法律）が幅をきかせていたため、そこから先の道のりは限られていた。シフォード氏は自身のキャリアでかなりの進歩を遂げたものの、“白人のみ”という条項が存在していた時だけでなく、撤廃された後でも嫌がらせや殺害の脅迫に悩まされ続けた。

11月24日の授与式で最も大きな拍手を受けたのは、オバマ大統領が公民権運動の活動家だったジェームズ・チェイニー氏、アンドリュー・グッドマン氏、マイケル・シュワーナー氏の遺族にメダルを授与した時だった。彼らは1964年にミシシッピ州での歴史的な選挙権登録活動に参加し、殺害された。この日はほかにも、すでに他界しているコレオグラファーのアルビン・エイリー氏やハワイ出身の政治家パッツィー・ミンク氏、ヒスパニック議員連盟を設立した、米カリフォルニア州のエドワード・R・ロイボール氏にも章が贈られた。

さらに米議会史で最も長い間、職務を全うし、今年の終りで引退予定のミシガン州の下院議員ジョン・ディンゲル氏もメダルを受け取った。

大統領自由勲章はまた、ミュージシャンのスティーヴィー・ワンダー氏や女優のメリル・ストリープ氏、NBCのジャーナリスト、トム・ブロコウ氏、作家のイサベル・アジェンデ氏、ネイティブアメリカンの活動家スーザン・ハルジョ氏、女優のマーロ・トーマス氏、経済学者のロバート・ソロー氏、イリノイ州の元下院議員アブナー・ミクヴァ氏、科学者のミルドレッド・ドレッセルハウス氏、そして暗殺されたロバート・ケネディ氏の妻エセル・ケネディ氏にも授与された。

一方、今回は作曲家のスティーブン・ソンドハイム氏も受賞することになっていたが、オバマ大統領によると出席できなかったため、来年授与される予定だという。