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WGC制覇も通過点 松山英樹「メジャーで勝ちたい」

7打差圧勝!松山英樹は最終ホールでパーを 7打差圧勝!松山英樹は最終ホールでパーを拾い、ガッツポーズを見せた

◇世界ゴルフ選手権◇WGC HSBCチャンピオンズ 最終日(30日)◇シェシャンインターナショナルGC(中国)◇7266yd(パー72)

振り返っても誰もいない。快挙は世界が驚く圧勝で成し遂げた。2位に3打差の17アンダー単独首位から出た松山英樹は6バーディ「66」をマークし、通算23アンダー。後続との差を大会史上最多となる7ストロークに広げ、丸山茂樹に並ぶ日本人史上最多の米ツアー通算3勝目、日本勢として初めて世界選手権シリーズ(WGC)を制覇した。

誰もが勝つことを確信していても、松山は最後までどう猛だった。「初日と2日目で19個バーディを取れた。4日間で30個取れれば優勝できる」。西日を背にして逃げ切れることが分かっていても、スタート前に立てた目標は変えなかった。

71ホールを終えて29バーディ。だからこそ最終18番(パー5)も、フェアウェイから2オンを狙った。3Wを振り切ったボールは風にもあおられて、右サイドの池へ。一度グリーンに向かってから、ギャラリーをかき分けて第4打地点に戻ったが、最後は4mのパーパットをねじ込み、大歓声の輪の中心でガッツポーズを作った。

「バーディを30個取れなくて残念ですけど、優勝できてうれしい」。米ツアーでの過去2勝は、最終日に追いついてプレーオフで勝った。単独首位で最終日を迎えたのは初めての経験だった。出だし1番で2打目をピンそば2mにつけていきなりバーディ。ロープ外からカメラのシャッター音が響いた4番(パー3)のティショットを、グリーン右奥に外したが、5mのパーパットを決めるたくましさ。2つバーディを重ねた直後の8番(パー5)も、4オンした後の2mを繊細に沈めてボギーをたたかない。

13番でバーディを決めてガッツポーズを作 13番でバーディを決めてガッツポーズを作った松山英樹

10番を終えて、同組で2位のダニエル・バーガーに5打差とすると、13番で手前のカラーから8mをパターで流し込んでバーディ。15番までに3連続バーディを決め、16番の2打目のショットを放った瞬間に「良い感触だった。そこからボギー、ボギーとしても勝てるはずだ」と思った。

結局2日目の後半11番で単独首位に立ってから、一度も追いつかれることなくゴールテープを切った。過去の米ツアーで、最終日を首位タイで迎えた2試合はいずれも逆転負け。この大会では、3度の出場のうち2回途中棄権。そんなデータの不吉さなど、微塵も感じさせない。ショットに不満を持ちつつも、復調したパッティングを武器に45ホールノーボギーで切り抜け「ボギーが早く来た方が、もっとバーディが取れたかもしれない」と余裕を感じさせる勝ちっぷりだった。

2014年「ザ・メモリアルトーナメント」での米ツアー初勝利から、丸山に並ぶ通算3勝目。「丸山さんには『おれの記録なんかすぐ抜いちまえ』と言われてきた。まず追いつくことができて良かったです」。丸山が2003年「クライスラー・クラシック」で3勝目を挙げたのは34歳のとき。松山はいま、24歳だ。

日本勢初、アジアの選手としても初のWGC制覇という金字塔が、またひとつ増えた。それでも夢は、目標は変わらない。優勝会見で「アジア勢初?そこは何も思わない。ここで優勝してメジャーで勝ちたい気持ちがより一層強くなりました」と言い放った。「こうやって勝てたことが少しでも自分にプラスになる。それを積み重ねたい」

海外メディアを含めた長い、長いインタビューを終えてこぼしたのは、いつもと変わらぬ反省の弁。「結果は100点。内容は80~90点。でもフィーリングは…」。闇夜に目をやり、口をすぼめて続けた。「30点くらいしかない」。ここだって通過点。その心を溶かすのは、メジャータイトルのほかにない。(中国・上海/桂川洋一)


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