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マスターズ
期間:04/07~04/10  場所: オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

タイガー、ボギー数を抑えることが優勝への鍵

フルショットは問題なく振れているタイガー フルショットは問題なく振れているタイガー・ウッズ。バンカーなどショートゲームがカギを握る

過去4回マスターズで優勝しているタイガー・ウッズは、2005年以来の5度目の大会制覇に挑戦する。2009年末のスキャンダル発覚以来、優勝していないタイガーは、現在世界7位までランクダウン。この7位というポジションは実に14年振りのこと。1996年8月末にプロ転向したタイガーは1997年プロとして初挑戦だったメジャー競技で優勝。このときは2位のトム・カイトに12打差という圧勝。この優勝でタイガーの世界ランクは13位から3位にランクアップした。

その後タイガーは実に623週間世界ランクトップの座に君臨していた。ちなみに世界ランク7位のタイガーが今週もし優勝するとまた世界ランク1位に復帰することができる可能性がある(条件としてはミケルソンが2位タイ以下。ウエストウッドが4位以下。カイマーが19位以下が必要)。

昨年8月の全米プロ選手権からスイングコーチのショーン・フォーリー氏にアドバイスをもらうようになって7ヶ月半。フルスイングの方はとても良い感じで仕上がっている。重く厚いインパクトでボールを捕らえるようになり勢いのあるドローボールは蘇っている。ここ数年の弱点だった左から右の風や振り遅れて右にプッシュアウトする球はしっかりと克服できてきている。フォーリー氏の理論でタイガーの大きく変わった点は下記の通り。
①スタンスが極端に狭くなった
②左手のグリップが以前ウィーク/スクエアからストロング気味に変更
③テークバックでの左肩をより縦回転にする動き
④スイング中(インパクト後まで)左上腕、脇が緩まないように体につけている
⑤トップの位置がコンパクトになった
⑥フォロースルーで腕の振りだけでなく、左胸を開くイメージを増やしている

タイガーがまた強いドローボールが打てるようになっているということで、オーガスタナショナルGCのティショットは攻めやすくなるはず。特にこれまでトラブルになることが多かった2番、5番、14番は良いイメージでティグラウンドに立てるだろう。インパクトポジションでは、以前よりも左体重でしっかりボールを潰すイメージができているので、ボールによりスピンを加えることもできる事はグリーンが硬くなったときに有利となる。

大きな問題があるとすれば奥のピンの攻め方。インパクトでロフトが抑えられて入射してくる為ボールが飛びすぎてしまう。グリーン奥側にピンが切ってあるときにキャリーでオーバーすると簡単にスコアを崩してしまうので注意しなければならない。

スイング改造後、昨年秋から2週間前のアーノルド・パーマ-招待まで優勝を挙げていないタイガーだが、原因としてはショットやパッティングの悪さやショーン・フォーリー理論が間違っているという結論に至っているというアナリストが多い中、私はこの根源はアプローチの精度が落ちている事にあると断言する。

特にバンカーセーブ率は42.3%(140位)、バンカーからピンに寄せる残り距離も124位と信じられないくらい極端に悪い数字になっている。オーガスタでは風が吹いてグリーンの表面が乾き硬くなってくるとパーオン率は低くなる。またパー5では2打でグリーン近くまでボールを進めていてそこからバーディを取れるか取れないかでスコアはもちろん試合運びの流れが変わってくる。

フォーリー氏の指導を受けている他の選手(ハンター・メイハンやショーン・オヘア、ジャスティン・ローズ)などはあまり極端にショートゲームまで左体重のダウンブローでボールを捕らえるアプローチを実践しているように見えないが、タイガーだけが頑固にフォーリー理論でアプローチまで打ち方を変えるようにしているのは不思議に見えてしまう。

今週はヒール側にシャフトが繋がるナイキのメソッドパターを投入していると公言していたタイガーだが、グリーンのスピード次第ではこれまでメジャー14勝中13勝を挙げているキャメロンGSSニューポートTwoを週末に再投入している可能性もあると私は予想する。今週はしっかりとバーディを奪うこともできるだろうが、ボギーをどこまで抑えられるかが優勝への大きな鍵になるはずだ。

【タイガー・ウッズのマスターズ全成績】

年 順位 初日 2日目 3日目 4日目 合計 獲得賞金
1995年アマチュア 41位タイ 72 72 77 72 293 5オーバー 賞金なし
1996年アマチュア 予選落ち 75 75 -- -- 150 6オーバー 賞金なし
1996年8月プロ転向
1997年 優勝 70 66 65 69 270 18アンダー 486,000ドル
1998年 8位タイ 71 72 72 70 285 3アンダー 89,600ドル
1999年 18位タイ 72 72 70 75 289 1オーバー 52,160ドル
2000年 5位 75 72 68 69 284 4アンダー 184,000ドル
2001年 優勝 70 66 68 68 272 16アンダー 1,008,000ドル
2002年 優勝 70 69 66 71 276 12アンダー 1,008,000ドル
2003年 15位タイ 76 73 66 75 290 2オーバー 93,000ドル
2004年 22位タイ 75 69 75 71 290 2オーバー 70,200ドル
2005年 優勝(プレーオフ) 74 66 65 71 276 12アンダー 1,260,000ドル
2006年 3位タイ 72 71 71 70 284 4アンダー 315,700ドル
2007年 2位タイ 73 74 72 72 291 1オーバー 541333ドル
2008年 2位 72 71 68 71 283 5アンダー 810,000ドル
2009年 6位タイ 70 72 70 68 280 8アンダー 242,813ドル
2010年 4位タイ 68 70 70 69 277 11アンダー 330,000ドル
2011年 ?

アンディー和田
(ゴルフチャンネルトーナメント解説者)


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