2020年 全米プロゴルフ選手権

「ここが一歩目」 石川遼は7年ぶりのメジャー決勝ラウンドに1打及ばず

2020/08/08 12:57
最終9番のパーパットは外れた

◇メジャー第1戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(7日)◇TPCハーディングパーク(カリフォルニア州)◇7251yd(パー70)

7年ぶりとなるメジャーの週末に、あと一歩が届かなかった。90位タイから出た石川遼は5バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「70」で回り、通算2オーバーのまま。一時は通算5オーバーまで後退してから盛り返しながら、カットライン上で迎えた最終9番をボギーとし、決勝ラウンド進出を逃した。

序盤の流れは最悪と言ってよかった。1Wショットが左に曲がり続け、13番でボギー先行、14番ではペナルティエリアに入れてダブルボギー。決勝が遠のき、大たたきもしそうな展開で、石川は「自分の決めたことをやりきろう」と気持ちに波風を立てなかったという。

前半16番では2連続バーディを決めた

4.5mを沈めた15番から2連続バーディ。後半1番でグリーン奥のカラーからパターでねじ込んでスタート時のスコアに戻した。さらに残り116ydの3打目をピンそば1mにつけた4番(パー5)から再び2連続バーディで通算イーブンパーにした。

ショットが左に曲がる場面が目立った

5年ぶりのメジャー出場で、2013年の全米プロ以来となる予選通過が見えた終盤、難コースの前で試行錯誤が続くショットの弱点が顕在化した。6番では第1打を左の林に入れて、隣の2番ホールを渡り歩いてボギー。9番はこの日、1Wショットを左サイドに曲げた7ホール目だった。ロングアイアンでの第2打はヘッドがラフに絡み、グリーン手前まで運ぶ作戦に失敗。7.5mのパーパットは左に切れた。「8番、9番は難しい。それまでに1つスコアに余裕を持って行きたかった」というのが一打を争った終盤の心境だった。

悔しさをかみ締めながら、「緊張度合いは高くなかった中でのスタートで、前半はきのうよりもショットは良い感じかなと思ったが、完成度的にも低いと思った」と振り返った。2日間のフェアウェイキープ率は35.71%で136位、パーオン率52.78%も115位と低迷した。前回の公式戦、3月の「ザ・ホンダクラシック」以降にスタートさせた田中剛コーチとの取り組みは道半ばだ。

メジャー次戦の「全米オープン」を見据えた

米国入り後の自主隔離も強いられた遠征で、「一時5オーバーまで行って集中力が切れそうになったところを踏ん張れた。予選カットが遠い位置でプレーするのとしないとのでは全然違う」と、コロナ禍以前のプレーからの前進をわずかでも感じられた。「この結果で言うのは恥ずかしいが、自分としては価値がある2日間だったと思う。本当にこの大会が一歩目という感じなので次が楽しみです」。9月には次のメジャー、「全米オープン」(ニューヨーク州ウイングドフットGC)がある。

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