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2017年 エビアン選手権
期間:09/14〜09/17 場所:エビアンリゾートGC(フランス)

宮里藍の奇跡と軌跡 写真で振り返る14年間の歩み

過去2勝を挙げた「エビアン選手権」で現役生活に終止符を打った宮里藍。日本15勝、米国9勝。2010年には日本人初の世界ランク1位に立った。誰からも愛されるキャラクターで、国民的人気を博した。“藍ちゃん”の決して色あせない功績をたどる。

彗星のごとく現れたヒロイン「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子」(2003年9月)

東北高校3年時にプロツアーを制した。18歳101日は当時の最年少記録。大きなカップを両手で掲げ「兄(聖志と優作)たちに自慢したい」と愛嬌たっぷりの笑顔。その後、プロ転向し、史上初の女子高生プロゴルファーが誕生した。彗星のごとく現れたヒロインは女子ゴルフ人気の火付け役となった。

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■地元沖縄で兄・優作とともにプロ初V「ダイキンオーキッドレディス」(2004年3月)

プロ転向後、初めて迎えたシーズンの開幕戦。地元・沖縄県の観客の前でプロ初優勝を飾った。兄の優作をキャディとして逃げ切り勝利。故郷特有の指笛が吹かれる中で「声援がうれしかった。さわやかなプロになりたい」と誓った。

■初シーズンで年間5勝の大活躍 賞金ランク2位(2004年11月)

11月「大王製紙エリエールレディス」でシーズン5勝目を挙げた。この年、5年連続の賞金女王に輝く不動裕理を最終戦までおびやかし、女子ゴルフ界に新たな勢力図を作り出してファンを魅了した。宮里は1億2000万円余を稼いで、賞金ランク2位となった。

■ワールドカップを制して世界一の称号(2005年2月)

南アフリカで開催された第1回ワールドカップに当時23歳の北田瑠衣とペアで出場。強豪を抑えて世界一に輝いた。重圧から最終日に大きく崩れた北田を19歳の宮里がカバーした。優勝を決め、2人で涙を流した。

■史上最多の4万8677人 声援を背に「日本女子オープン」制覇(2005年10月)

4日間で史上最多の4万8677人の観客。最終日は2万1018人。「日本女子オープン」で宮里は20歳3カ月で当時の大会最年少優勝記録を更新した。最年少でのツアー通算10勝目、史上最速の2億円突破と数々の金字塔を打ち立てた。「プレッシャーを感じて長い4日間だった」と涙したが、2位に5打差の完勝だった。

■予選会トップ通過で米ツアー挑戦へ(2005年)

宮里は最終予選会を1位で突破し、米ツアーの出場権を得た。鳴り物入りでの参戦だったが、初戦を前に「まずはシードをキープしたいし、優勝もしたい。英語力もつけないといけない。良い成績を残したいという気持ちがある」と抱負を語った。

■ドライバーイップスの苦悩 2連続OB「全英リコー女子オープン」(2007年8月)

最終日の17番。ホテル越しにティショットを放つホールで、宮里の1Wは右に曲がってホテルの屋根に直撃した。打ち直しもほぼ同じ方向で連続OB。「1カ所ミスしてしまった」としたが、ここから4戦連続の予選落ち。結果を残せず、先の見えない暗闇にいた。

■悲願の米ツアー初優勝 「エビアンマスターズ」(2009年7月)

決めれば勝てる1.5mのバーディパット。手が震えた。ソフィー・グスタフソン(スウェーデン)をプレーオフで下して悲願の米ツアー初優勝。あふれる涙をキャップで隠した。「サポートしてくれたキャディ、家族、ファンに恩返しできて本当にうれしい」と、ほおを緩めた。

■日本人史上初の世界ランク1位 米ツアー年間5勝の活躍(2010年)

6月の「ショップライトLPGAクラシック」で年間4勝目を挙げ、日本人初の世界ランク1位に輝いた。同年8月に「セーフウェイクラシック Presented byコカコーラ」で年間5勝目を挙げ、キャリアハイの成績を残した。

■日本に元気を!「エビアンマスターズ」(2011年7月)

東日本大震災が起きた年。母校の東北高が被災した。逃げ切って大会2勝目を挙げた優勝スピーチでは、宮里の上から日の丸が降りてきた。「心遣いの暖かさが自分の優勝以上にうれしかった」と涙をぬぐった。

■米ツアーで模範的な選手「ウィリアム&モージー・パウエル賞」を受賞(2012年11月)

ツアーの年度表彰式で模範的な選手に贈られる「ウィリアム&モージー・パウエル賞」を日本人として初めて受賞した。選手の投票によって決まる仕組み。笑顔を絶やさず、気遣いを忘れない宮里の人柄にピッタリな賞だった。

■引退表明 会見(2017年5月)

2017年5月26日。宮里は、同年限りでの引退を表明した。その3日後に記者会見を開き、約300人の報道陣を前に「昨年の夏ごろに決意した。4、5年前からモチベーションを保てなくなっていた」と明かした。最後の挨拶では言葉を詰まらせ「本当にたくさんの方のサポートがうれしかった。幸せな選手生活だった」と述べ、会場は拍手に包まれた。

■日本のファンに見せつけた勇姿 国内最終戦「サントリーレディス」(2017年6月)

引退発表後、初の試合は、所属先のサントリー主催の大会。4日間で計3万4750人の観客が見守った。結果は26位。最終日の最終18番でカラーから4mのパットをねじ込むと、会場の熱気は最高潮に達し「ありがとう」の声が飛び交った。宮里は涙を流して「うれしかった。『ありがとう』の気持ちしかない」と話した。

■会場にあふれた涙 現役最終戦「エビアン選手権」(2017年9月)

涙にあふれた。宮里だけじゃない。最終日のラスト1ホール。予選同組のポーラ・クリーマーツェン・ヤニ(台湾)がグリーン脇で泣いていた。ほかの仲間もいる。緩やかなフックラインを決める。限界だった。1人1人を抱きしめて涙した。会見場では日本の後輩からのメッセージも届いた。誰よりも愛された。「自分自身にお疲れ様と言いたい」

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