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2015年の新顔!平本穏の賞金の意外な使い道

2015/03/23 08:05

高知県で行われたチャリティイベントに出席 高知県で行われたチャリティイベントに出席した平本

長い、長いオフもあとひと月ほど。日本男子ツアーの開幕も、もうすぐ。さて、今年はどんな新顔が活躍をみせてくれますか。男子ツアーを主管する我々日本ゴルフツアー機構(JGTO)としては、やはり次世代の若者たちに期待したい。つきましては、あすを夢見て頑張る選手たちにもできるだけ焦点を当てて、ファンのみなさんにも名前を覚えていただきたい。たくさんの方々に注目してもらって、一人でも多くの声援をいただきたい…。

そんな思いから、特に開幕戦の前後は毎年、JGTOのホームページでも、出来るだけ新しく出てきた選手たちにスポットを当てて、紹介させていただくようにしてきたつもりなのだが、今年はやや逡巡している。

「まだ自分は結果も出せていないのに、いろいろなメディアに取り上げられることに、プレッシャーを感じている」との、ある新人選手の本音を人づてに聞いたのは、つい最近のこと。そのために早くも開幕前から、本人が少々神経質になっていると聞き、「うーん」と、考えさせられてしまった。

「プロスポーツ選手は人に知られてナンボ」などというのは、確かにこちらの勝手な決めつけで、結果を出す前から過剰な期待をかけて、悪気はなくとも、それが本人には重荷になってしまったり。そういうことも過去にもあったかもしれないな…なんて思い始めると急に申し訳い気持ちになってきた。今後の方針にも自信をなくしていたその矢先に取材をする機会に恵まれたのが平本だった。

「穏便」の「穏」と書いて「やすき」と読む。「でも、性格はけっこうせっかち」という。17日に高知県の小学校でスナッグゴルフの寄贈式に参加した際の道中では、濃霧による交通規制に遭って、渋滞でピクリとも動かない中で路肩に車を止めて、高速道路を管轄する「NEXCO中日本」に即刻、苦情電話。

「・・・いったいいつ開通するんスか!」「うちでは分かりません、警察に聞いてください」と言われて今度は即110番。「早く道開けてくださいよ。約束に間に合わない!」「無茶いわんでください」「・・・そうですよね~」と言いたいことは言ってもその状況ではあっさりと引き下がるしかなかったり。

そんなやりとりも開けっぴろげにおもしろおかしく話してくれる。昨季の賞金ランク68位はいわゆる「第二シード」の枠で、今年初の本格参戦を果たす28歳の“新顔”である。
その平本が言ったのである。

「俺なんか、歳に合わないベビーフェイスで特徴もないし、何か特別上手いわけでもない。考えてるんですよね、どうやってそういう自分を売っていこうかって」。とにかく、自分という選手を多くの人に知ってもらいたいのだと平本は言う。「それが今まで支えてくれた人への恩返しになりますしね」。

さて、やむなく高速道路から降りて、一般道をひた走り、どうにか滑り込みで間に合ったこの日のチャリティ寄贈式は、昨年末に自己最高の3位タイにつけて、今季自身の最終戦でこれまた滑り込みの初シード入りを果たした「カシオワールドオープン」が、長年続けて来られた社会貢献活動の一環でもあった。

主催者の皆さんに出迎えられて、ふいにこんなことを打ち明けた平本。「昨年末に、いただいた賞金で何か記念のものを買いたくて。実は御社の株を買ったのです」。今では毎日株価とにらめっこ。「いや~、もう、ジワジワ上がっていくのを見るのが最近は本当に楽しみになりまして」と、嬉しそうに話す平本に、主催者のみなさんはびっくり仰天、恐縮しきり。「これからいっそうの企業努力をしてまいります!」と深々と頭を下げられ、今度は平本が大慌てだ。

「いえいえいえ…!皆さんから頂いたお金で購入させていただいたのですから!!」と、プルプル手を振りペコペコと、和気藹々の寄贈式となった。

株の購入は、主催者へのご恩返しにもなるという気持ちもあったそうだ。「昨年は思いがけない大金を稼がせていただいて。この感謝の気持ちをどう表現しようかと考えたんです。やはり、株を買うというのはその会社を信頼していないと出来ないことでしょう? 時にはそういうお礼の仕方も喜んでいただけるのじゃないかと思って」という平本。

想像していたよりも大きな先方の反応にも大喜びで、「これをきっかけに、企業の方々にも僕という選手を知っていただけると、なお嬉しいですよね!」。

まずはゴルフで結果を出すことが、もちろんその一番の近道ではあるのだが、同時にそうやって積極的にセルフプロデュースしようと頑張る選手ならなおのこと応援したくもなるというもの。アピールの仕方は三者三様。紹介する側も、じっくりと個々の話に耳を傾け、出来るだけ相手の性格に合った表現方法を模索しながらこれからも、選手たちが光り輝くお手伝いが少しでも出来たらと、勇気づけられた春の1日となった。


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