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プレーヤーズラウンジ

<やすやすと笑わないヒロシ。でもそれでこそ、ヒロシなんだ>

2014/09/15 08:51

ヒロシは勝ったけど、負けた気がした。先々週の「フジサンケイクラシック」。プロ11年目の岩田寛が紆余曲折を経て、ようやくツアー初優勝をあげた表彰式でのことである。

ヒーローインタビューや贈呈式も終わり、最後はチャンピオンが優勝杯を持って恒例の記念撮影会。至福の瞬間は、やっぱり最高の笑顔で撮ってあげたい。そう思ってしまうこちらが浅はかなのだろうか。「笑って!」と、何遍お願いしても、ヒロシは笑わなかった。

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というか、言えば言うほどかすかに浮かべていたようにも見えた笑みさえも、ますます消えてなくなっていくようで、しかしこちらは何の芸もなく、ただ「笑って~!」と絶叫すればするほど空しく、とうとう最高の笑顔は撮れなかった。

ヒロシは勝ったけど、こちらは徹底的に敗れた気分。やっぱり篠山紀信さんて、凄いな・・・。

でも、あとで読んだヒロシのブログで感慨深かったのはこの一文。

「言葉や笑顔が少ない僕をうまく引き出してくれるメディアの皆様ありがとうございますm(__)m」。

そうか、あのときヒロシは、ヒロシなりにこちらの希望にも精一杯に応えてくれていたんだなと思ってジン・・・と来た。

初めて、岩田に話を聞いたのは、確か2006年の「日本オープン」だった。あのころは、今よりもっと口数が少なくて、しかも明らかにこちらを警戒しており、ぎくしゃくした空気のまま、終わってしまったことを覚えている。強烈な人見知りの印象。あとから親しい人に、「ヒロシは実は凄く面白いヤツ」と聞いて、こちらの質問の仕方が悪いのだなと反省して、その後も言い方を変えてみたり、笑いを引き出すように頑張ってみたりしたけど難しかった。

岩田に話を聞きに行く時は、ちょっぴり胃が痛くなったこともあったりして・・・。あれから10年余が過ぎて、あのときの印象は少しは変わったけれど、それでも「笑って」と言って、笑うような選手じゃないと、分かっていながら声を張り上げてしまった自分。無駄な抵抗でした。

思えば、優勝写真は笑顔じゃなきゃというのも、こちらの勝手な思い込み。それに、ヘラヘラ笑っているヒロシのほうが、逆に変かも。その人らしくが、やっぱり一番。無理矢理笑顔を引き出そうとするほうに、ムリがあったんだな・・・。

他にも「冗談混じりのブログでしたが、照れ隠しのありがとうです」と書いてあって、改めて納得。きっと、人一倍の照れ屋さんでもあるのだ。それでも、ブログの最後は「愛とありがとうを」と締めくくってあり、そんなヒロシの精一杯の真心に触れた気がしてまたしても、ジン・・・と来てしまった。

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