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<日本語ペラペラのオージー、リチャード・テイトが41歳にして掴んだビッグチャンス>

チャレンジトーナメントの“賞金王”には、翌年のレギュラーツアーのシード権を与えられ、今年は韓国のK.T.ゴンがその座を射止めたが、賞金ランキング2位~9位までの選手にも来季のリランキングが行われる前半戦までの出場権が与えられる。

今シーズン15試合が行われたチャレンジトーナメントで、ランキング9位までに入るためには、少なくとも1勝ぐらいは挙げておかなければならないところだ。しかし、堂々のランキング3位に入ったリチャード・テイトは、何と未勝利。もう1人、ランキング8位の正岡竜二も未勝利で来シーズン前半戦の出場権を得たが、勝ち星なしで9位以内の賞金を積み上げるのは、年間を通して、よほど安定したプレーを続けなければできないワザだ。

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「今年は1回も予選落ちがなかったんです」と14試合に出たテイトは言う。「得意技は?」の質問に「100ヤード以内が得意で、グリーンまわりPWやPSのアプローチも好きです」と流暢な日本語で答える。

貿易関係の仕事をするオーストラリア人の父と日本人の母との間に生まれたテイトの出生地は香港で、4歳から10歳までは横浜で育ち、10歳から18歳までオーストラリアに住んでいた。「日本でもオーストラリアでもインターナショナルスクールに通っていて、家では日本語と英語の両方を使っていました」とテイトは完全なるバイリンガルなのだ。流暢なのは当然である。

スポーツが盛んなオーストラリアで、水泳、テニス、ラグビーなどを経験。ところが15歳のときに初めてクラブを手にし、すっかりゴルフにはまってしまった。ゴルフ場が数多くあるゴールドコーストのサンクチュアルコーブに住んでいたというから、腕を磨くチャンスには事欠かなかっただろう。高校を卒業すると日本人の知人に紹介されて、兵庫県のABCゴルフ倶楽部に研修生として就職した。

「日本からオーストラリアにゴルフ修業に行く若者は大勢いるのに、どうして逆に日本へ?」と訊ねると、「あのころの日本はバブルで、試合がたくさんありましたから。オーストラリアでは試合があまりなかったからです」と言う。バブルを知る世代だから決して若くはない。1972年生まれで、来年6月には42歳になる。

94年にプロテストを1発で合格したものの、以後華々しい成績は残していない。99年にチャレンジトーナメントの開幕戦「PRGR CUP」で優勝し、ランキング6位になった。しかし、当時は、翌年のレギュラーツアーへ昇格できるのはランキング3位までだったため涙を飲んだ。

「これまでQT上位の成績でレギュラーツアーにコンスタントに出たことがありますけど、やはりチャレンジトーナメントのランキング上位で迎える来シーズンは格別です。自分のレベルアップを実感していますね」と笑みを見せて語るテイトには、来季に賭ける並々ならぬ自身への期待が膨らむ。

日本のレギュラーになかなか出られなかった時代、アジアンツアーやオーストレイジアツアー(豪州・ニュージーランド共同ツアー)など海外ツアーにもテイトは積極的に参戦している。来シーズン、日本ツアーは3月13日から始まるタイランドオープンからスタートする。「アジアンツアーの経験もありますし、言葉は不自由しませんので楽しみです。コンスタントにベスト30、できればベスト10に入って、前半戦のリランキングでも上位をキープしたいですね」とテイト。

40歳を過ぎて掴んだビッグチャンス。ぜひともモノにして欲しいものだ。

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