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日本ツアー“復帰戦”の有村智恵 米国からの完全撤退は否定

兵庫県の六甲国際GCで9日から行われる「サントリーレディス」に、有村智恵が主催者推薦で出場する。開幕前日の8日はプロアマトーナメントで最終調整を行い、3月の「ダイキンオーキッドレディス」(予選落ち)以来となる今季国内2戦目に臨む。

先月23日に、3年半プレーした米国からの撤退を自身のホームページなどで表明。この日も会場で、4月に地元を襲った熊本地震以降、「今までのアメリカでやりたい、という気持ちが揺れてしまった」と話した。「今、一番どこでプレーをしたいんだろう」。そんな自問自答を繰り返した結果、母国ツアーが自然と頭に浮かんだという。

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昨季いっぱいで国内ツアーの出場権を喪失しており、今季は主催者推薦による最大8試合と、資格を持つ「日本女子プロゴルフ選手権」、「日本女子オープン」の計10試合程度の出場が限界。「まずは勝ちたい」と本人の鼻息は荒く、2012年「日本女子プロ選手権」以来の勝利を目指すが、当面は、限られた試合数での来季シード獲得が課題となる。

ただ、本人の目標は依然として日本にはない。「二度とアメリカに戻らない、ということではない。最終的な目標はアメリカで勝つことに変わりはない」と、今もゴールが米国にあることを強調した。

再渡米の時期については「まったくの白紙」で、今回の帰国について、少しも迷いがなかったこともまた事実だ。「心から帰って来たいと思ったので帰ってきた。今アメリカにとどまりたいと思っていたなら、最初から帰ってきてはいない」と、自分の気持ちにまっすぐ向き合った結果を言葉濁さず説明した。

現状は今季国内女子ツアーで獲得賞金0円。有村がいま舞台として望む国内ツアーも優勝以外のプロセスでフル参戦するためには、2次QTからスタートし、3次QT、最終QTを経なければならない現実がある。2次QTの行われる11月までにどこまで状況を変えることができるか――有村の2016年シーズンが本格開幕する。(兵庫県神戸市/塚田達也)

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