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服部真夕 アプローチイップスに負けず3年ぶりV

神奈川県の大箱根CCで開催された国内女子ツアー「CAT Ladies」最終日。2位から出た服部真夕が5バーディ、1ボギー「69」(パー73)をマークし、通算14アンダーとして後続に4打差をつける圧勝で、3年ぶりのツアー通算5勝目を飾った。

「追う立場の方がいい」。前日2日目を終えた時点でトップに1打差。歓迎していた状況は出だしでひっくり返った。スタートホールの1番(パー5)で2オンからイーグル逃しのバーディ発進。続く2番で6mを沈めて連続バーディを奪い、単独首位に立った。

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早々に「追われる立場」に転じ、守りに入りたくなる気持ちを懸命に抑える。「自分がトップだとは分かっていたが、追う立場の気持ちでずっとプレーをした」。リードしても伸ばし合いは必至。積極性を欠くことなく、6番で3つ目のバーディを決めると、9番では4mのパットを沈めてパーセーブ。2打差をつけたまま折り返した。

2012年「アース・モンダミンカップ」以来のタイトルを勝ち取るためには、避けて通れない壁も訪れた。13番(パー5)、グリーン手前ラフからの3打目。アプローチショットに悩む服部にとっては試練だった。

「軽いイップス」を感じ始めたのは、およそ2年前。「アプローチの状況になったらどうしたらいいか分からなくなった。心拍数が上がる。練習でできても、本番だと心境が変わる」。鍛錬を重ねても、現状を「前よりもひどくなっている」と素直に言う。最近の試合でもラフからUTを使うシーンもあった。前日には似た状況からSWで“2度打ち”もした。

多くの人には理解しがたい大ピンチ。服部は逃げなかった。「悪い自分を認めないと現実逃避になる。自分の現状を認めて、どうしたらいいか考えるようにずっとしてきた」。頭で思案する前に狙いを見定め「グリーンに乗ればそれでいい」。不安を必死に抑え込み、PWでなんとか寄せた。2m強を沈めてバーディを奪取。勝負を決めた。「もう一度、優勝できるなんて夢みたい」。ウィニングパットの後もほおに光るものはない。「やり遂げたという感じで、涙よりも達成感がわいてきた」

苦難の末につかんだプロ5勝目が、すべてを解消してくれるとは思わない。「アプローチは、いつ治るか分からない。“お付き合い”をしながらやっていきたい」。悩みを抱えたままでも、服部は勝った。ライバルたちというよりも、自分に打ち勝った経験こそが“病魔”への良薬になり得るはずだ。(神奈川県箱根町/桂川洋一)

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2015年 CAT Ladies



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