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笑顔の下で…イ・ボミが亡き父に捧げた今季初勝利

悲しみを笑顔で覆って、“スマイルキャンディ”が今季一番の笑顔を見せた――。国内女子ツアー第11戦「ほけんの窓口レディース」の最終日、1打差の2位から出たイ・ボミ(韓国)が、6バーディノーボギーの「66」で通算10アンダーとし、1年前に自身が記録した通算9アンダーの大会記録(※別コースでの開催)を1打塗り替えて連覇を達成。今季初勝利で、ツアー通算勝利数を9に伸ばした。

「ものすごくうれしい。きょうは100%出し切った」と言葉も弾んだ。連続2位で惜敗が続いた今季、「もう勝てないんじゃないか」という不安の中で迎えた最終日だったという。最終組は自身を含め外国勢3人だったが、1つ前をまわる日本人選手のペアリングに負けないギャラリーがロープ脇を囲み、声援で後押しした。

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約3mのパーパットを沈めた1番で気持ちを落ち着け、3番で約4mを沈めてバーディを先行。続く4番では残り150ydの第3打を8Iで50cmにつけて、序盤のうちに首位を逆転。ほかの上位勢が伸び悩む中、6、7番の連続バーディで頭一つ抜け出すと、バックナインの10番で、流れを決定づける約4mのバーディパットを沈め、小さく拳を握った。

昨年9月の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」最終日に、父ソクジュさんを56歳の若さで亡くした。約10日後にはツアーに復帰したが、その後も悲しみは癒えず、賞金女王争いでは終盤に失速。「賞金女王になる」と生前に父と交わした約束は叶わず、悔しさを残して今シーズンを迎えていた。

「お父さんのことを考えると、悲しくて涙をこらえることもあった。でもそれじゃぁいけないと思って、先週から、どんな時でも笑顔でいよう」と努力した。プレー中でも心の中には常に父の面影があるという。無理に振り払わず、ギャラリーの声援に応え、笑顔を絶やさないよう努めることで、プレーへの集中を今までよりも高めた。

「まだ日本語上手じゃない(笑)」と、たどたどしい日本語で口火を切った優勝スピーチ。地元韓国からの応援団には母国語で感謝の意を伝えた。すると、この日はじめて最愛の父が脳裏に浮かんできた。「お父さんはここにはいないけど・・・」と声が詰まった。

未勝利で賞金ランクトップとなって迎えた今週。優勝賞金2160万円を加算し、獲得賞金を6657万66円に積み上げ、2位との差をグンと開いた。「高い目標があれば頑張れる」――ことしの目標はなによりも、父と生前に交わした「賞金女王」の約束を果たすことだ。

今大会、ファン投票で決められる「ベストスマイル賞」、「ベストドレッサー賞」を総なめにし、実力、人気ともツアーを代表する存在となったことはもはや疑いようもない。トーナメントが幕を閉じた後もクラブハウス前でサインを待つ、約130人のファンの行列がそれを証明していた。(福岡市東区/糸井順子)

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2015年 ほけんの窓口レディース



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